Skyrim⑯ ソルスセイム紀行其の一(15話)

Skyrim・アズラの杖(*・ω・)つ○

奴らは日暮れとともにやってきた。
それも凄い数で。
キャラバンの護衛たちはあっという間に倒されてしまった。
彼らは1人残さず我々を檻へ戻した。
反撃を試みた者は視力を奪われた。
彼らは我々を1人ずつ連れ出して行く・・・おそらく怪物の餌にするためだ。
私に残された時間はもう長くない。
愛するエイディスよ、もしこの手紙を手にしたら、私を許してほしい。

フィーリル

“破れたメモ”


本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作等が随所に含まれますので、ゲーム本来の正確なクエストの流れやPC&NPC間の会話などが知りたいとおっしゃる方はSkyrimをプレイした後、足をお運びいただけますようお願い申し上げます。


ホワイトランに寄らないのかと問うテルドリン・セロに、ええ・・・と一言だけ返して。
Rioはノーザンメイデン号に乗り込みました。
「冷たいもんだな いっしょにいられるのはうまく生き永らえて高々50年ほどかもしれない伴侶に顔を見せることなく素通りとは」
ジョルバスクルで同胞団の任務に就いていると思しきパートナーの許に立ち寄る気配もないRioへ皮肉めいた笑みを湛え、ダンマーの傭兵は追い撃ちをかけるかのごとくからかい調子で辛辣な言葉を投げかけます。
「お前達本当に夫婦なのか? 同胞団では盾の兄弟姉妹という戦闘において互いを助け合うシステムを採用しているらしいが たまたまいっしょにいる機会が多かった それを愛情と勘違いしたままマーラ聖堂で誓いを立てたんじゃないだろうな」
黙として語らないRioを不満気に見下ろした後、セロはノーザンメイデン号の作り出す白い波間と雲間の境界へと視線を移してゆきました。


ドラゴンボーンサブクエスト『アズラの杖』

テル・ミスリンのネロスの住居。
扉のないその一室に足を踏み入れたRioは思いもかけない光景に後ずさってしまいました。
「おいおい 日ごろの仕返しにしてもバックステップで突進はするなよ」
転倒を防ごうと従士の背に片腕を回すセロも室内の檻に所狭しと捕えられるスプリガンらを前にぎょっとした形相で目を見開きました。
これはどういうことだとつぶやきをもらすセロ。
その声に呼応して部屋の前を通りかかったネロスの弟子タルヴァス・ファスリョンが小声で事情を明かします。
「気の毒なスプリガン 塔が治って以来マスター・ネロスが実験台にしているのです」
その上なぜかアッシュ・ガーディアンを召喚し、しかも暴走させてしまったことまでネロスに知られてしまい、これからどのような沙汰が我が身に降りかかるのか気が気ではないとタルヴァスは震えます。
「横暴な主からは離れた方がいいんじゃないのか」
セロが口を挟めば、そうはいかない、テルヴァンニ家の大魔術師に師事できるというのは非常に名誉なことなのだと未だ震えが収まらないタルヴァスが弱々しく言い返します。
「それならこのまま命が朽ち果てるまで お前のちっぽけな忠誠とやらをこの菌類の蔓延る搭と冷酷な主へ捧げ尽くせばいい」
「ベッドまで貸してやったのにその言い草か!?」
素っ気無く言い放つセロに泣きつくタルヴァス。
そこへ現れたのは噂の主、マスター・ネロスでした。
「帰っていたのならさっさと私の所に顔を出さぬか!」
一括されてしまったRioはまたもやマスター・ウィザードのペースに乗せられてしまいます。
「アファ・サリアトの著書“砂と風”は私の研究い大いに役立つであろう ところで今回は私的な依頼があるのだが お前も知っているように私は魔法の杖蒐集家だ とりわけアズラ・ナイトウィールダーの手による杖には目がない」
アズラ・ナイトウィールダーは初代シャドウメイジであり、魔法の世界に伝説的な革新をもたらした人物のようで。
杖の付呪が一般的ではなかった頃に活動していた彼は知名度は低いが、その閃きには学ぶべきものがあるのだとネロスは語ります。
「調査により彼の創り出した杖の1本の在り処が特定できた」
マスター・ウィザードは自らの携え持つ杖を掲げ、ソルスセイムを含むスカイリムの地形を虚空に描き出してゆきます。
「アズラ・ナイトウィールダーの作品は今日作ることのできる杖には今ひとつ及ばないものの私にとっては思い入れのある逸品なのだ」
常に尊大な態度を崩さないネロスが執着するほどの杖とはどのようなものなのか。
「それで次はその杖を探して来いと|ω・)?」
「ようやく呑み込みというものを心得たか その通り さっさと見つけ出して来るがいい アズラの杖を持ち帰った暁には褒美に私の作った杖を授けてやろう」
幾度となく見慣れた承諾を前提としたRioの反応に、我が意を得たりとうなずくマスター・ウィザードは魔法で映し出したスカイリム地形図のとある地点を自らが携える杖で指し示しました。

※ベッドまで貸してやったのに・・・というタルヴァスのセリフの所以は創作パートです。気になるとおっしゃる方はSkyrim⑯『家の治癒』をご覧くださいませ。

あの傲慢なマスター・ウィザードからお前が本気で逃れるつもりのないことがよくわかったと。
呆れ顔で付き従うセロに、
「無理して同行してくれなくてもいいのよ|ω・)」
と。
ネロスお抱えのドラゴンボーンもこの従者が決して自分を見捨てないとの確信を持ち、強気の発言に転じます。
直後クスクスと偲び笑いをもらすRioは、私を試したのかとムキになり追いかけ回すダンマーの従者の腕をかわし。
「目的地は冷風ヶ淵!」
再びスカイリムの地を踏むべく西を目指すのでした。

ドラゴン・ブリッジの宿屋フォー・シールズにて。
一夜を明かしたRioとセロは出立を前に襲い掛かるフロスト・ドラゴンを連携で仕留め、一路南へ向かいます。
晴れ渡る空を見上げ、立ち止まるセロを急かすでもなく、同様に佇んでは従者が歩き出すのを待って歩を移し始めるRioなのです。
「灰の降らない空がこんなに青く澄み渡っていることなどすっかり忘れていた」
遠き日の故郷ブラックライトへ思いを馳せ。
つぶやくダンマーの従者の横顔を見つめながら。
Rioもまたこのスカイリムの青い空が永久に続かんことを願いドラゴンの骨が創り出す橋を渡って往きます。

小道からカース川沿いに崖を登って行くとクリフサイド隠居所とリーチの人々から呼ばれる小屋に辿り着きました。
カース川を下に見遥かす眺めのよい木製のプラットホームには女狩人が座っています。
「もう何年もこの辺りで採集や狩りをしているが最近はフォースウォーンの襲撃もひどくなっている」
振り返る女狩人が肩をすくめました。
「冷風ヶ淵に行きたいって? それならすぐよ 下に滝壺が見えるでしょ ただねここ最近物騒っていうか・・・何人もの狩人仲間やキャラバンそして冒険家がバラバラの遺体で見つかってるの 行方不明者も後を絶たないし フォースウォーンの仕業だって言われてるけど実際よくわからないの」
悪いことは言わない、準備が十分に整っていないのなら冷風ヶ淵には近寄らないほうがいい。
親切にもそう忠告してくれる女狩人に別れを告げると、Rioは凛とした面を上げ、件の淵があるという東南東へと進路を定めます。
「行くなと言われ はいそうですかと素直に聞く女じゃなかったな」
岩場から滝壺への落下を避け。
集り来るスローターフィッシュを水中でいなすドラゴンボーンは水面に顔を出すと従者への返事の替わりに含みのある笑みを浮かべてみせました。
冷風ヶ淵入り口付近でホラアナグマを仕留めたRioは不意に立ち止まり、何かを探し求めるように辺りを見渡します。
「ホラアナグマの他に何か気になる気配でもあるのか?」
従士同様辺りを見回すセロも剣の柄に手を添え、左指先には一撃必殺のファイアボルトを結びます。
何でもないと冷風ヶ淵に一歩を踏み出すRioを訝しげに見遣り。
けれども即座に隠密体勢を取るダンマーの傭兵は従者としての己の役割に徹してゆきます。
流れ出す地下水が洞窟を浸し、正面岩陰にはまだこの世を去って日の浅い死体が横たわっていました。
からっぽの宝箱。
散乱するエール。
ホーカーのローフとキャベツのスープが虚しく岩のテーブルに取り残され。
燃え盛る焚き火だけが襲撃時も今も変わらぬ姿を留めているようです。
膝下まで浸かる地下水の細道を行くと右通路に蠢くひとつの影を視界に捉えました。
(フロストバイト・スパイダー!)
アンブッシュからの一矢で蜘蛛を倒し、その先を覗き込んだRioは眉をひそめます。
蜘蛛の糸には焼け焦げた塊が包み置かれ。
それがスパイダーの保存食と成り果てた人間であろうことは形状からも明らかでした。
奥に続く道がないことを確かめ、後退するRioは元の通路に戻ります。
水辺から砂地へ上がるスロープ地帯にフロストバイト・スパイダーを見咎めたRioが獲物を吹き飛ばし、上陸を果たしたところで、天井より更に2匹のスパイダーの襲撃に曝されました。
振り返るRioの眼前にダンマーの魔法剣士によって召喚された炎の精霊がゆらめき。
1匹には炎の精霊が、もう1匹にはセロが速やかに引導を渡してゆきます。
抜き払ったグレートソードを振るう間もなく。
冷風ヶ淵は元の静寂に包まれてゆきました。
カンテラ越しに映る絶命した冒険者の遺体に黙祷を捧げ、行く手を阻むスパイダーを駆除し、蜘蛛の巣にまみれた水路を進んで行くと分岐点に到着です。
「左は行き止まりのようだな」
ダンマーの従者の発言に耳を澄ませるRioはちらりと背後を振り返ると、
「じゃあこのまま直進してみるわね(*・ω・)つ」
軌道の修正にかかります。
蛇行する水路を曲がった瞬間、目の前に現れたフロストバイト・スパイダーに驚きRioは小さな悲鳴を上げてしまいました。
物音を聞きつけた2体のファルメルのグルームルーカーが弓射を開始します。
「ちっ!」
短く舌打ちをするセロが振りかざすミラークの剣で手前のスパイダーを仕留め終えるや空いた掌にファイアボルトを形成してゆきます。
闇に蠢くグルームルーカーの1体を弓の連撃で弾き飛ばして。
間髪入れずRioは第3の矢を引き絞りました。
細い水路でファイアボルトを放てば同士討ちをしかねないと判断したセロが詠唱を断念します。
「もう1体いる 奥だ!」
従者の警鐘に小さくうなずき。
水路をステルスで駆け抜けるRioが既に番えてあった矢羽を解き放ちました。
足下に転がるファルメルの死体を見下ろすセロが囁きをもらします。
「淵入り口の冒険者はスパイダーにやられたのかもしれないが行方不明者はこいつらの仕業に違いない 油断するな」
腕利きのダンマー傭兵の忠告にもう一度コクリとうなずくRioなのです。
尚も前進すると水路の途切れた辺りに加圧式トラップを発見です。
壁面を背に罠を迂回し通り抜けた先にはファルメル・ウォーモンガーとフロストバイト・スパイダーが待ち構えていました。
「今度はさえずるなよ」
ダンマーの従者の皮肉めいた物言いに。
「目の前に降って来なければ大丈夫」
小声で返すRioは既に引き絞り終えていた矢をウォーモンガー、次いでスパイダーに貫通させてゆきます。
「この調子で宝の在り処まで導いてくれ」
蛇行する水路を徘徊するウォーモンガーとシャウラスを難なく沈めるRioに、セロはからかい調子の賞賛を与えます。
右に左にうねる通路を抜け、青白く煙る湿気を斬り裂いたその先にシャウラスの飼育小屋が見えてきました。
「シャウラスがいるなら高確率でファルメルも巡回してるわよね(`・ω・´;)」
「言ってるそばからおでましだぞ」
Rioの一の矢、二の矢が右手グルームルーカーら2体を絶命へ追いやり。
迫り来るファルメル・ナイトプロウラーをセロが斬り崩します。
光るキノコのお蔭でファルメルとシャウラスの位置を確認することに成功したRioは左手より下り来るウォーモンガーの迎撃に当たります。
しかしドラゴンボーンの放つ矢を辛くもかわしたウォーモンガーは勢いに任せ片手斧を振り上げるや身をのけ反らせました。
冷気を裂く敵の凶器がRioの頭上に振り下ろされようとした刹那、ウォーモンガーの斧の柄は弾き飛ばされ。
と同時にセロの携え持つ暗緑色の剣の切っ先がファルメルの喉を刺し貫きました。
「直撃かと思った・・・」
「気を抜くな! まだ右斜め後方にもいる!」
慌てて振り返るRioの視線の先に矢を番えるナイトプロウラーの姿が浮かび上がります。
ファイアボルトを撃ち込むセロに倣いRioも弓を引き絞ります。
炎と鈍色の閃光が薄暗がりに交錯し。
断末魔の叫びと共に遂に上層部のファルメルも絶命を遂げました。
シャウラスの小屋に足を踏み入れれば羽化したばかりのシャウラス・ハンターらの歓待に遭い。
シャウラス・ハンターらとの乱闘に及べば、物音を聞きつけ現れたファルメルからの追撃を受けます。
「上等だ!」
間断なく押し寄せる敵を破壊魔法と近接武器を巧みに操り葬り去ってゆくセロは低い嘲笑を響かせました。
上層部の残党であるファルメルを仕留め、テント内を検めたところでアズラの杖らしきものは見当たらず。
Rioは更に螺旋状に繋がる左手スロープへ身を滑り込ませます。
「テント内も隈なく調査しておいた方がいいんじゃないのか」
希少な宝が眠っていないとも限らない。
セロの助言に従い。
Rioはもう一度右手テントと檻の捜索に乗り出します。
するとテント脇の檻のひとつにやつれ果てた男の遺体を発見しました。
粗末な身形の商人らしき男の死体を前に跪くRioは眉をひそめ、小さなため息をつきました。
物言わぬ躯が握り締めていたメモにはフィーリルとの著名が為され、エイディスという恋人に宛てられた遺志が記されています。
「これと同じような内容の遺書をスカイリム北のフロスト・フロウ灯台で見かけたことがあるわ」
そうつぶやくRioに。
「遺書を書かねばならないような窮地に立たされるヘマを冒すつもりはない 必要な物を手に入れ とっととこの淵を抜け出すぞ」
セロも任務の早期完遂と速やかなる撤退を促します。

左手スロープは先刻通り過ぎた通路の上層域に当たるらしく、下層域に回廊となって繋がっていることを確認したに過ぎず。
もう一度テントと檻の乱立するフロアに戻ったRioは今度は右手階上奥への侵入を開始します。
行き止まりかと思われていた壁面に通路を見つけ進んで行くと、生贄の横たえられた祭壇に辿り着きました。
(詠唱が聞こえる。何かの儀式が行われているのかしら|ω・´)?)
呪術を唱えるファルメル・ウォーモンガーを視界に捉えた途端、祭壇の両サイドからファルメルとスクルカーが差し迫ります。
「雑魚は始末しておく! お前はウォーモンガーを追え!」
炎の精霊を召喚し中央祭壇に躍り出たセロが抜き払った暗緑色の剣でファルメルを一刀両断し、返す刃でスクルカーの喉笛を切り裂きます。
逃げ惑いつつ冷気魔法攻撃を乱射するウォーモンガーに追いすがり。
Rioは掲げたグレートソードを振り下ろしました。
絶叫を上げるウォーモンガーの返り血を浴びるRioが祭壇に戻るとそこにはダンマーの魔法剣士が佇み。
その手にはアズラの杖が携えられていました。
「アズラの杖 ここにあったのね」
「いや最奥かと思われたこの場所にではなかった 崖下つまり冷風ヶ淵の入り口に突き立てられていたのさ」
「えっ(○´゚ω゚`)? イリグチニ ソンナモノアッタカシラ?」

段差こそあれ祭壇から入り口は確かにほど近いようで。
灯台下暗しとはまさにこのこと。
呆気にとられるRioは次の瞬間、とにかく目的の杖が見つかってよかったと屈託のない笑みをこぼしました。

※フロストフロウ灯台での出来事につきましてはSkyrim⑪『フロストフロウ灯台で殺人の発端を見つける』をご覧くださいませ。

ウィンドヘルムへの道を選び歩き出すセロの背後を往くRioの歩が止み。
従士に倣い歩みを止めるダンマーの傭兵は振り返ることなく言い放ちました。
「主従関係は解消だな お前はお前の帰るべき場所へ帰れ」
従者には適度な休暇が必要だ。
また人手が足りなければ雇われてやろう。
セロは相変わらずの軽口でそう綴ります。
でも雇うにはまた高額な報酬が必要になるんでしょうと冗談めかすRioの声音を遮るようにダンマーの傭兵はつぶやきました。
「雇い賃は勘弁してやる その代わり・・・」
セロの左手に握られたドラゴンの骨の矢の鏃がカタカタと鳴り、語尾は山々より吹きすさぶ風に掻き消されてゆきました。

ホワイトランに帰還したRioはその足でジョルバスクルを目指します。
イスグラモルの時代より続く酒場にはいつもの面子が集い、杯を酌み交わし、互いの戦果を称え合っていました。
「おかえりなさい!」
ンジャダとリアが口を揃え立ち上がり囲炉裏端へ来ないかとRioを手招きします。
「よう導き手 こっちもちょうどリーチでの仕事が終わって戻って来たところだ ヴィルカスもいっしょだったぞ」
気を利かせたつもりのトーバーがヴィルカスは下の部屋だと言わんばかりに階下へ続く扉へと顎をしゃくり陽気な笑い声を上げます。
ありがとうとうなずき。
Rioは軽やかな足音を響かせパートナーの私室へと向かいました。
ちょうどドラゴンの骨の弓の弦を張り変え終えたヴィルカスが面を上げ、やぶ睨みの表情で相棒を出迎えます。
「はねっかえりの風来坊のお帰りか」
すると、
「やっぱり・・・」
そうつぶやきながらRioはパートナーの許へ駆け寄りました。
「あのドラゴンの骨の矢はヴィルカスが放ったものだったのね(〃▽〃)」
冷風ヶ淵内のテントと檻が乱立する空洞においてウォーモンガーの斧に狙われたあの一瞬。
なぜあのタイミングで敵の斧の柄が弾き飛ばされたのか。
セロの武器は常に破壊魔法と片手剣であり。
弓を使うことはなかった。
もちろんあの切迫した状況でウォーモンガーの斧の柄を的確に弾き飛ばすことなどRioにも無理だった。
「たまたま行き先が同じ場所だったようだ」
気配を隠し傍観するつもりがしくじったなとヴィルカスは苦笑いを浮かべます。
冷風ヶ淵付近で多数の行方不明者が出ている。
同胞団で原因の解明となんらかの対策を願いたい。
マルカルス首長イグマンドからホワイトラン首長バルグルーフを通して同胞団に正式な依頼が通達されたのがちょうど5日前。
「アシスとトーバーを伴い冷風ヶ淵を訪れてみれば見覚えのある二人がいるじゃないか」
ヴィルカスは強く張り過ぎた弦に遊びを加えてゆきます。
「ウェアウルフの嗅覚を舐めないでね」
自らの鼻を指差しながらRioはヴィルカスの正面に回り込みました。
「そんなに近くにいたのなら声をかけてくれればよかったのに ヴィルカスのにおいがするって あたし回りを見渡してみたのに(´・ω・`)」
「お前の従者がテルドリン・セロ あいつじゃなければあるいはな」
拗ねたように唇を尖らせるRioを見据え不愉快そうなため息をつくヴィルカスが弓をテーブルに置き、独り言のようにつぶやきました。
そしてアズラの杖を入り口付近に突き立てておいたのもヴィルカスだったのかと首をかしげる相棒の腕を取り。
「お前達を追って冷風ヶ淵に侵入してみたところ上層部の宝物庫に気づいた 縄梯子で上り 中を検めてみるとあの杖が見つかった その後もしばらく追跡を続けていたが お前達の会話からアズラの杖を探しているのだと気づいたからな」
椅子から立ち上がるヴィルカスはやや強引に。
ようやく手の届く距離に舞い戻ったイスミールを引き寄せます。
「だから杖だけ入り口に突き立てておいたの(○´゚ω゚`)? アンナニドウドウト」
わかり易かっただろうと笑い返すヴィルカスの肩に両腕を回しながら、わかり易かった・・・と応え。
Rioは愛しさの募る恋人の頬にほのかに蒸気する自らの頬を寄せました。


以上でドラボンボーンサブクエスト『アズラの杖』終了となります。

アズラの杖は実は入り口からすぐ上の階の宝箱にあるのですが、当然といえば当然ながら、上階へは大回りをしないと辿り着けません。
ヴィルカスが「縄梯子で・・・」という件はもちろん完全に創作であります。
その上もちろん同胞団の他のメンバーと冷風ヶ淵で合流だとか任務が被るなどという現象はゲーム内では起こり得ません。
またModでも入れていない限りフォロワーを3人以上の設定で自由に出し入れすることもできませんのでご注意くださいませ。

以上でSkyrim⑯全話終了となります。
Skyrim⑰開始は下書きが終了しておりましたら艦隊これくしょん春イベント後にスタートするつもりです。
アナウンスなしの場合は、
「きっと途中で投げ出しちゃったんだなぁ」
と呆れてやってくださいませ←アリウルカラ(〃▽〃;)アハハ

次回Skyrimはカイネスグローブの住人達をお送りする予定です。
その後、艦隊これくしょん春イベント終了までは徒然なるままに思いついたものを書き連ねていく予定ですφ(・ω・ )
「もうなんでもアリだよね(〃▽〃)♪」と諦観気味な皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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Skyrim・風と砂(´・ω・`)

砂について

もし岩にマグナスの贈り物の残骸が含まれていると信ずるならば・・・私はそう信じているのだが、この露出と組み合わせの急激な増加は、タムリエルの他の場所では例のない、幅広く多様な魔法のエネルギーを生じさせるはずだ。

大気について

例えば土地の記憶をさらに多様化させるため、広大な砂漠に新たな道を刻むに足る風の通り道を水晶で占う事によって、魔法を次の段階に導く目覚めがもたらされるのではないかとも思える。

アファ・サリアト著“風と砂”より抜粋


本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作満載となっておりますので苦手な方はスルーお願いいたします。
クエストの流れは概ねゲーム通りとなっておりますが、PC&NPCの関係及び台詞などはほとんどが創作となっておりますのでご注意くださいませ。



ドラゴンボーンサブクエスト『風と砂』

カースターグ城での激闘における傷と疲れを癒すため数日をテル・ミスリンで過ごしたRioは出立を前にまたもやマスター・ウィザードのネロスに引き止められてしまいます。
「そろそろまた旅に出るつもりなのだろう それならば探して来てもらいたい書がある」
火山灰の研究のため今度はレッドガードの魔法を応用してみようと思っているのだが文献が足りない。
「そこでドラゴンボーンお前の出番だ アファ・サリアトの著書“風と砂”を見つけ次第 早急に持ち帰るのだ」
どうやらネロスにとってドラゴンボーンというのは使い勝手のよい冒険担当の小間使いと同義語のようで。
執拗で高圧的なマスター・ウィザードの依頼攻勢に辟易するRioは、遂に結局またしても大魔術師の無理難題を聞き届けるという約束を交わしてしまいました。
すると満足そうにうなずいたネロスは様々な分野の協力者より寄せられた情報から“風と砂”はスカイリムのスティルボーン洞窟にあるに違いないと告げ、Rioが携える地図を取り上げるや該当の箇所に印を刻みました。

スティルボーンはちょうどウィンターホールドとウィンドヘルムの間に位置する洞窟らしく。
地図を手にするRio同様、目標地点の記された箇所へ視線を落とすテルドリン・セロはやや自嘲気味に茶々を入れました。
「灰塗れのソルスセイムに戻って来たかと思えば再度極寒のスカイリムへとんぼ返りか」
憤慨とも諦観ともつかないセロの表情を盗み見て。
スカイリムへの渡航にセロが積極的になれないのなら今回の探索は独りで行くからと。
思わずRioはそう口走ってしまいます。
一瞬眉をひそめて。
けれどすぐさま腕を組み。
Rioを見下ろすべく長身を起こすセロは薄ら笑いを浮かべました。
「私以上に腕のたつ傭兵がどこにいる!? つべこべ言わずお前はお前の優秀な従者をスカイリムだろうがシロディールだろうが どこへなりと連れ回せばいい」
気を遣ったつもりが逆鱗に触れてしまった。
たじろいだRioは負けじと身を乗り出し。
「いいわ じゃあしっかり護衛してもらうからそのつもりでいてね 凍え死にそうだからソルスセイムに戻るなんて泣き言は許さないんだから(`・ω・´〃)」
売り言葉に買い言葉なセリフの応酬がレイヴン・ロックへ至る荒野に響き渡りました。

ウィンドヘルムから北上する道すがら放浪する吟遊詩人タルスガルと徒党を組み、挑み来るフロスト・トロール3体を仕留めます。
手助けをしてくれた礼にと、タルスガルは自慢の喉を披露します。
朗々と吟じられる“舌の物語”や“ドラゴンボーンが来る”などタルスガルの歌声に合わせ口ずさむRioを眺めつつ、
「本物のドラゴンボーンは歌で讃えられるほど神々しくはないんだがな」
セロは大きな独り言をつぶやきました。
その傍らに座るドラゴンボーンは笑顔のまま口の減らない従者に肘鉄を喰らわせます。

ほどなくして二人は雪に覆われた岩場の陰に口を開くスティルボーン洞窟に辿り着きました。
基本隠密で侵入するつもりだとRioが方針を打ち出せば、異存はないと短く応え、淀みない歩調でセロも後に続きます。
正面に流れる滝を臨み、右に蛇行する細道を抜けると、眼下に見覚えのあるグロテスクな蟲の影が浮かび上がりました。
(シャウラス(`・ω・´;)!)
引き絞った弓より繰り出される一撃で獲物を仕留め、流れる滝を横断して歩くRioは2体のファルメルに出くわしました。
炎の精霊召喚を皮切りに近接武器を操り素早く手前のスクルカーを斬り捨てるセロ。
残るウォーモンガーの弓攻撃に遠隔攻撃で対応するダンマーの魔法剣士の無駄のない応戦ぶりにRioは小さな感嘆のため息をつきました。
従者が後方支援を選ぶのであれば自らは大剣を抜いての近接戦を。
ミラークの剣を揮っての接近戦を挑めば弓による援護を。
トラップを解除し、幾重にも分岐する蟻の巣穴のような氷室を越えて行くと、突如通機構よりファルメルとウォーモンガーが降り立ちました。
炎の精霊と共にファルメルを一撃で下すとセロは地を蹴り、ファルメルの対面で物陰に隠れ矢を射放つウォーモンガーに躍りかかりました。
影の戦士の発動により再度隠密からの不意撃ちに持ち込むRioの矢羽がウォーモンガーの息の根を止めるや、ダンマーの魔法剣士はファルメルらが撒き散らす血飛沫を避け、とどめは奪われたかと余裕の笑みを浮かべます。
宝箱から金銀財宝を回収し、尚も進むと、やがて地下水の流れる滝との合流地点に行き当たりました。
左に流れる渓流の先にはシャウラス・ハンターが控え、その先にはファルメル・ウォーモンガーが雷魔法で侵入者の侵攻を阻みます。
すかさず炎の精霊の召喚を終えたセロは左手でファイアボルトの炎玉を生成しシャウラス・ハンターの焼き討ちにかかりました。
「セロ・・・破壊呪文も唱えられるんだ(○´゚ω゚`)」
「敵の物理攻撃圏内に入らないならば盾を持つ必要もないだろう ダンマーは魔法が十八番だ 猪突猛進だけが戦法ではないと どこかの脳筋にも教えてやらないとな」
無駄口を叩きながらもセロの攻撃に甘さは感じられず。
シャウラス・ハンターが最接近を果たしたところで盾に持ち替え、暗緑色の剣を閃かせます。
次いで上層部に控えるウォーモンガーにファイアーボールを叩き込み、下層域へと引きずり出してゆきます。
Rioの射放つ鏃とセロの破壊魔法が同時に標的を捉え。
怒りに雄叫びを上げ突進するウォーモンガーの胴を貫通しました。

アンブッシュを除いてかつて複数のファルメルやシャウラスをこれほど軽やかに凌ぎきったことはない。
セロがいかに優れた傭兵であるのか。
戦闘を重ねるほどに思い知らされる。
私以上に腕の立つ傭兵がどこにいるかと自信を漲らせ言い放ったダンマーの魔法剣士。
見上げるRioの視線に気づいたセロは、こんないい男を袖にしたことを後悔しているのかと茶化しつつミラークの剣の刃を濡らす血糊を滝の清流で洗い流しました。

上層部の宝箱よりネロスの依頼の書“風と砂”を発見したものの、洞窟はまだ奥に繋がっているようで。
「この奥には何があるんだろう|ω・)」
引き返すつもりなど微塵もないRioは通路を覗き込みます。
「ノルドには撤退という二文字は伝承されない慣わしなのだろう」
相変わらずの軽口を叩くダンマーの傭兵も、ならば最後まで付き合おうと一歩を踏み出します。
しかし水流の先に道はなく。
潜り抜けるには困難な岩穴が存在するだけでした。
「残念だけど 小人にでもならないとこの先は通過できないみたい(´・ω・`)」
探索継続を断念しようとするRioに、まだ冒険し足りないというのなら一箇所気になる場所を見つけておいたぞと、セロが含み笑いを湛えます。
それは3又に分岐するスティルボーン洞窟中央の北西域で確かに未踏破な地帯のようです。
うねる通路向こうにはシャウラス・ハンターとファルメル・ウォーモンガーが控えていました。
シャウラスを弓の一矢でいなしたRioはウォーモンガーをこちらに有利な闘いの場へおびき出します。
セロがファイアボルトで敵を惹きつけている間に軌道を確保したRioが不意撃ちからの強襲を仕掛け・・・
ほどなくして決着はつきました。
ファルメルの棲みかと思しきテント内には人骨が散乱し、顔を背けるRioの横でセロが不快そうに鼻を鳴らします。
後は特に不審な場所はないみたいと帰還しかけたRioを再びセロが呼び止めます。
「おいちょっと来てみろ この遺骨は恐らくノルドに違いないぞ」
遺骨の左手には“戦士の突撃”と題された書物が握られていました。
「レッドガードの古い詩って書いてあるじゃない(`・ω・´〃) ノルドト チガウシ」
Rioが抗議に出れば、お前らノルドは同じ脳筋種族のレッドガードを目の敵にしているようだが、ダンマーからすればどちらも大差ないとダンマーの魔法剣士が嘲笑います。
文武両道秀でてこそリーダーシップを担うに値する。
そうセロが豪語した途端、だとすれば高度な文明を有し、かつ戦闘力にも抜きん出ていたドゥーマーが消滅したのはなぜなのか。
剣技にも魔法にも優れていたはずのダンマーがレッドマウンテンの噴火以降アルゴニアンの侵略に屈し、故国モロウウィンドを追われつつある理由はなんなのか。
未だ成熟したとは言い難い歳若い小娘の正論を前にダンマーの傭兵は一時言葉を失い唇を噛み締めました
それでも耳をかたむけ続けるセロの苦悶の表情に気づいたRioははっとして口をつぐみます。
「偽りのトリビュナルに種族の繁栄と運命を委ねた時からダンマーの・・・いやチャイマーの受難は始まっていたのかもしれない」
長い沈黙を経て。
ダンマーの魔法剣士はぽつり、そうつぶやきました。
種族としていかに優秀であったとしても、たったひとつの過ちが一族を滅亡に陥れることもある。
偽りの指導者に使え身を委ねたがために、子孫は苦難の道を歩むことになるかもしれない。
だがそれはダンマーに限ったことではない。
アルゴニアン、カジート、レッドガード、ボズマーにブレトン。
斜陽の時を迎えつつあるインペリアルと大戦にて同胞を多数失ったアルトマーにも。
そしてノルドにも等しく種族を脅かす災禍がいつ何時降りかからないとも限らない。
「種族を脅かす運命の兆しを読み取る力をつけるため知恵と知識を蔑ろにするな 命を粗末にするような突撃を控えろ」
今日この時、生命を失わなかったのは偶然ではなく目に見えない何者かに生かされている。
そう思ったことはないか。
軽口が常のセロの口から発されたとは思われないほどの真摯な忠告と哲学に、Rioも居ずまいを正し聞き入ります。
洞窟の外は夜の帳に覆われ。
かすかにもれる星の瞬きが二人の冒険家の行く手をそっと照らしました。



以上でドラゴンボーンサブクエスト『風と砂』終了となります。

『風と砂』も前回の『実験対象』もストーリー上ではネロスから強く依頼があったとされておりますが、実際はドヴァーキン側から何か仕事はないかという選択肢を選ばない限りクエストは発生いたしません。
くれぐれもご注意を。

テルドリン・セロの抱く現在のトリビュナルに対する考え方やダンマーと呼ばれるに至ったダークエルフの過程と受難への見解などはすべて創作となっております。
ゲーム内でのセロはトリビュナルについてもダンマーの現在の状態についても、小桜の聞いている範囲では言及を避けているのかそれとも興味がないのか語ってはくれません。
だからというわけでもないのですが、小桜がダンマーでプレイするならこう思ったであろうという思いを中の人に代わってセロに綴っていただきました。
明らかに冷静でクールなイメージではないうちのセロですが、この辺りも小桜風創作キャラクターということで大目に見てやっていただけますなら幸です。

次回SkyrimはSkyrim⑯最終話ドラゴンボーンサブクエスト『アズラの杖』をお送りする予定です。
ネタバレ・妄想・創作がふんだんに盛り込まれると思いますが、「もうここまできたら毒を喰らわば皿まで(´・ω・`)ダヨネ」な悟りの境地に達した皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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Skyrim・ハートストーン&実験対象(`・ω・´)

ハートストーンを持って来い。
魔法実験の被験者になれなどのネロスの無理難題に悩まされるドラゴンボーン。
Rioの我慢の限界が訪れるのが早いか。
はたまたテルヴァンニの威光によりネロスがRioを完全弟子化するのが早いのか。
水面下ならぬ菌類下の戦いは続きます。



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作が含まれますので、苦手な方はスルーお願いいたします。
PC&NPC間の会話にはアドリブや創作部分が多分に含まれ、カラー外部分のほとんどが創作パートとなっております。
ゲーム内の正しい台詞が知りたいとおっしゃる方は直接ゲームをプレイした後、再び足をお運びいただけますなら幸です。



ドラゴンボーンサブクエスト『ハートストーン』

エリネアの依頼地獄からようやく解放されたRioは今度はマスター・ネロスに捕まってしまいます。
「ハートストーンの手持ちが少なくなっている 所持しているものがあるなら買い取ろう なければ見つかる場所を教えよう」
実験に必要なハートストーンが手に入るまではテル・ミスリンを出られると思うなと言わんばかりに詰め寄るマスター・ウィザードの眼前に、旅の途中手に入れた数個のハートストーンを取り出して見せるRioなのです。
「ようやく気の利かせ方を心得たとみえる 受け取ろう 見返りはセプティム金貨だ 下等な輩はこの金貨のために生命さえも投げ出すのだからな」
無理矢理命令に従わせておいて、まるで金につられた亡者のように我々を扱うのはやめてもらえないかと。
赤い瞳に侮蔑の色を滲ませるテルドリン・セロがRioとネロスの対話に割って入ります。
ふふんと冷笑でRioの従者を睨めつけて。
「ところで」
更に依頼があるのだとネロスがRioの行く手を遮りました。
「お前は魔術の進歩に貢献してみたいとは思わないか?」
「それはつまり(゚ー゚*;?)」
戦々恐々とした面持ちで首をかしげるRioの笑顔が引きつります。



ドラゴンボーンサブクエスト『実験対象』

「実験の被験者になれということだ そろそろ私の意図を汲み取れるようになってもらわねば困る」
予想していたマスター・ウィザードの指令ではあっても、二つ返事で快諾する気にはならず。
どのような実験なのか。
詳細について問いただすRioなのです。
するとネロスは努めて淡々とした口調で説明を加えます。
「いや そこまで危険なものではない お前の命の火とエドラの領界とをつなぐ霊的な鎖が得られる実験だ」
(絶対ヤバイ実験だ|ω・´;) キクカラニ アブナソウ)
Rioのこめかみに冷や汗が流れます。
「活力が高まった感覚に陥り 力が漲るような高揚した気分に襲われる 少なくとも予想ではそのはずだ 恐らくきっと 無論断定はできないがな」
「やめておこうかな・・・」
身の危険を感じたRioは被験者にはなれないと辞退を申し出ます。
しかし、テルヴァンニの大魔術師が行う実験に協力しないなどという選択肢があろうものか。
ネロスはRioの言葉に自らの台詞を被せ、身を乗り出しました。
「喜んで力になる そうであろう マスター・ウィザードの研究に貢献できる栄誉などお前達人類種の短い生涯にそう何度でもあることではないからな」
唖然として佇むRioに動くなと命じるやネロスは呪文を唱え始めました。
「この呪文を用いるのは今回が初めてなのだ 気が散って失敗してしまってはお前も私も困るというもの」
遂に立ち去ることはおろか動くことすら禁じられたRioはじっとその場に立ち尽くします。
固唾を呑んで見守るセロも、もっと迅速にこの場から従士を連れ出すべきだったと忌々しげに舌打ちを鳴らしました。
「何も感じないはずだ 何か感じたとしても大声は出さないでくれ 私の耳は繊細なのだ」
戒めの言葉を発すると同時にマスター・ネロスから放たれた眩い光がRioの身体を包み。
その後ネロスはドラゴンボーンの拘束を解きました。

「何が副作用があったら戻って来て正直に言えだ! あのマスター・ウィザードめ!」
苛々した様子で地に積もる灰燼を蹴り上げ。
具合の悪いところは本当にないのかと。
いつになく深刻な面持ちのセロが問いかけます。
特にないみたいと手足を伸ばし前後左右にステップを踏んでみせるRioなのです。
これに懲りたらもうあのマッドサイエンティストには近寄らないことだ。
そう釘を刺しつつセロは荷からリンゴを取り出しました。
ネロスの言う副作用などというものが妄想の産物ならいいのだが。
遅効性であったり何かがトリガーとなって身体を蝕むのならドラゴンボーンの身に危険が及ぶかもしれない。
このような状態で未踏のダンジョンを攻略するのははばかられる。
様子見に適当な遺跡はないか。
ソルスセイムで得た知識を基にセロは思考を巡らせます。
リンゴに歯を立て、ひとしきり黙考するダンマーの傭兵は自身を見上げる従士の視線に気づき、見惚れるほど私はいい男だったかと軽口を叩きます。
「セロじゃなくてリンゴが」
おいしそうとつぶやくRioに、もう1つあるから分けてやろうとセロは2つ目の果実を取り出しました。
「ヴィルカスともよくリンゴを分けて食べてたのよ(〃▽〃) ハンブンコ」
Rioの口からその名が紡がれた途端セロの表情は曇り。
「それであの負け犬はなぜお前の傍にいない? ジョルバスクルとやらで仲間同士 傷の舐めあいでもしてるのか」
痛烈な厭味を綴るダンマーの従者にRioは真っ向から否を唱えます。
「ヴィルカスはあなたのことをよく思ってはいない」
それはこっちも同じだと不愉快そうに鼻を鳴らしセロはあらぬ方を見遣りました。
けれどセロの戦闘能力は正しく評価している。
従者としての忠誠にも問題がないと認めているのだとRioはパートナーの思いを代弁してゆきます。
「傭兵として長けているからといって善人とは限らないぞ たとえばこんな風に」
突如、手にしていたリンゴを地に落とし、乱暴にRioの肩を鷲掴むとセロは口づけを交わせるぎりぎりまで従士の身体を引き寄せました。
「あいつのいない隙をついて お前を寝取るような男かもしれない」
すると怯えた風もなく。
視線をはずすでもなく。
まっすぐに間近に迫るダンマーの傭兵を見つめたままRioは凛とした声音を響かせました。
「あなたはあたしの信頼を裏切るような真似はしない」
「信頼・・・か」
むしろ卑怯者の略奪者と蔑まれても欲したものを手に入れたかったが。
地に転がるリンゴには目もくれず。
ダンマーの傭兵は従士を解放すると北の彼方を見はるかしました。
「カースターグに入城したことはあるか?」
セロの問いにRioはあるとうなずきました。
でもなぜカースターグに行きたいのかと不思議そうに首をかしげるRioに、セロはひとつ試してみたいことがあると不敵な笑みを湛えます。
「あの城には城主の亡霊が出るという噂でな」
リークリングの王なのかなとつぶやくRioは、とりあえず行ってみましょうと。
テル・ミスリンからカースターグ城の中庭へと繋がる行程を辿り始めました。

カースターグ城の中庭に到着したのは朧に瞬く星々が満天を埋める深夜でした。
「亡霊が出現するにふさわしい時刻だ」
先行するセロが前方に揺らめく2つの影はお前に任せようとRioに先鋒を譲ります。
氷結した玉座付近を巡回するリークリング2体を不意討ちで仕留め、白く立ち昇る氷の篝火を横目にRioは玉座前方に進み出ました。
「以前ここに来たときも奇妙な感じがしてたんだけど」
「何がおかしい?」
変わったものは何もないようだと辺りを見渡すセロに、Rioは、玉座に城主らしき人物の遺骨があるのに頭蓋骨だけ見当たらないのだと白いため息をついてみせます。
「頭蓋骨・・・そうか足りないパーツを揃えれば何か起こるかもしれん 試してみる価値はありそうだ」
この玉座の間に見当たらないなら城内を隈なく探してみるしかない。
Rioとセロはカースターグ城の廃墟の散策に乗り出しました。
けれども城内には結局それらしい頭蓋は見当たらず。
探索は暗礁に乗り上げてしまいました。
検討違いだったのかと肩を落とすRioの背後で、
「いや もうひとつ心当たりがないでもない」
ダンマーの傭兵は闇間に赤い双眸を閃かせました。
「以前このカースターグ付近を訪れた時 みすぼらしい身形をしたひとりの老兵に出会ったのだが 今思えば意味深なことを口走っていた」
何て言っていたのかと身を乗り出すRioを、まあ落ち着けと諌めながらセロは地図を取り出し次なる目的地の確認を行います。

カースターグ城の東北東。
氷河の洞窟と呼ばれる穴倉には近寄るな。
足を踏み入れれば恐ろしい亡霊が目を覚ます。
「その老兵はそう言ってたの(゚ー゚*?)」
「ああ 大方戦場で脳でもやられたんだろうと当時は思っていた」
カースターグ城付近を徘徊していた老兵。
城内を彷徨うと言う亡霊の噂。
そして見つからない城主の頭蓋骨。
「氷河の洞窟へ行ってみよう」
うなずき合うRioとセロは東北東に指針を定め移動を開始しました。

氷河の洞窟に至る途中、ショートカットを企てたRioは霊体化のシャウトで身を護り激しい渓流へと飛び込んで往きます。
遅れをとるまいと滝壺に身を躍らせたセロは水辺で膝をつく従士の姿に驚き駆け寄りました。
「何があった!? 敵の襲撃か?」
剣の柄に手をかけ警戒して辺りを窺うセロは海に空に大地に襲撃者の気配がないことを確かめるや、あらためて体力の回復を図るRioへと手を差し伸べました。
「調子が悪いのを隠していたんじゃあるまいな?」
苦しそうな息遣いのまま首を横に振るRio。
その腕を掴むダンマーの傭兵はすぐに冒険を中止しレイヴン・ロックへ戻るよう促します。
「違うの・・・」
「何が違うと言うんだ 現にお前は苦しんでるじゃないか!?」
少々高低差のある渓流に浸かった程度で膝をつくような状態がまともであるわけがない。
「これ以上強情を通すなら首に縄をくくりつけてでも連れ帰るぞ!」
厳しい言葉遣いとは裏腹にセロの深紅の眼差しは不安に満ち溢れていました。
治癒魔法を唱えるRioはほぼ全快にまで回復した身体を起こし、
「たぶんこれが副作用だと思う」
と。
突然の体調不良の原因について言及しました。

「あの非道で無責任極まりないマスター・ウィザードには一度オブリビオンの扉を潜ってもらう必要がありそうだ」
抜き去ったミラークの剣でセロが冷気を切り裂きます。
「どうやら水に濡れなければ深刻な事態にならないみたい」
海水に脚を浸しては治癒を数回繰り返したRioがまるで人事のように笑いながら肩をすくめます。
旅を切り上げ一刻も早くテル・ミスリンへ戻るべきだと主張するセロと水辺を避ければ問題ない、このまま氷河の洞窟に赴きたいとのRioの意見が衝突し。
結局最後には頑固なノルドの従士に屈してしまうセロなのです。
「次は必ず従順でおとなしい主に就いてやる」
愚痴をこぼすダンマー傭兵の傍らで歩調を合わせ。
強情で世話のかかる従士に付き添ってくれてありがとうと。
Rioは屈託のない笑みで信頼篤い従者に感謝の想いを綴るのでした。

氷河の洞窟入り口には東帝都社の金庫も放置され、偶然にも東帝都社のペンダントと幾つかの宝石が手に入りました。
「これでたとえこの洞窟に目的の頭蓋骨がなかろうと宿代くらいは稼げたな」
ここまで来たのならもう行くしかない。
水域には近寄るなと念を押すダンマーの魔法戦士を振り仰ぎ、Rioはコクリとうなずいてみせます。
洞窟内に足を踏み入れ、蛇行した細道を抜けると、やや拓けた雪原に達しました。
「そこで止まって」
敵は見当たらないのに、なぜ止まれと言うのか。
怪訝な顔で立ち止まるセロは、その瞬間、雪原を割って飛び出す3体のリークリングの姿を認めました。
隠密体勢のまま炎の精霊を召喚すべきか惑うセロの耳を心地よい矢羽の音が掠めます。
「動かないで そのままでいて」
斜め後方で囁かれるドラゴンボーンの声音に盾を持つ左手を掲げ了解の旨を伝え。
次々と崩折れる敵を見つめるセロは、従者に出番はなさそうだと揶揄めいた微笑を浮かべました。
蓄えられたリークリングの宝物を漁り、進んで行くと正面の壁に人のものとは形容の異なる巨大な髑髏を発見です。
「もしかするとこれがカースターグ城の主の頭蓋骨|ω・´;)? メガヨッツモアルケド」
「その答えはカースターグの玉座が示してくれる」

岩肌から掘り出した頭蓋骨をカースターグ城中庭に持ち帰ったRioは恐らく元はそこにあったのであろう髑髏を玉座に供えました。
頭蓋骨がRioの手を離れた瞬間、巨大な爆発音が地を揺るがし、まるで揺るぎ無き力を浴びたかのような衝撃が身体を貫きます。
壁に激突したRioはしばし呼吸をすることさえ忘れ激しい痛みに耐え続けました。
(何・・・何が起こったの?)
「立てるか!?」
爆発音と舞い上がる粉塵の向こうにリークリングの王カースターグの巨躯が浮かび上がり。
乱れる呼吸を整え立ち上がるRioの眼前にはミラークの剣を携え自らを庇うように立ちはだかるセロの背中がありました。
とめどなく額を流れる血液を手の甲で拭うRioは身を固くしてゆきます。
強い。
強すぎる。
わずかに残る体力を振り絞り、懐の回復薬に手を伸ばしたRioはそれを飲み干します。
召喚された炎の精霊を操り。
片手剣を揮うセロもまたおびただしく流れる血潮に猶予なき危機を迎えているようでした。
しかし巧みに盾でカースターグの直撃を防ぎ、隙あらば致命傷を与えてやろうと斬り結ぶ様は鬼神のようで。
ヴィルカスが打ちのめされたのもうなずける剣技だと。
絶体絶命の時にありながらRioは眼前で繰り広げられる光景に目を奪われます。
繰り出されるセロの剣の舞が再び放たれた爆発によって中断され、グレートソードを掲げ躍りかかるRioをも巻き込み、地に壁に衝撃破を生じさせます。
二度目の爆風の直撃を喰らったRioは吐血し、ラッシュするカースターグの棍棒を腹部に受け、雪に覆われた冷たい広間に沈んでゆきました。
「Fus・・・R・・・」
血塗れの肩は震え。
わななく上半身に力を注ぎ、身を起こしたRioは切れ切れに揺るぎ無き力を紡ぎます。
しかしそれさえ掻き消され。
もう一度振り下ろされつつあるカースターグの棍棒に死を予感しました。
「諦めるな!」
Rioとカースターグの間に滑り込んだセロが盾で棍棒を受け止め、弾き返す反動を活かし追撃に移ります。
強大な敵を前に冷静に大胆に的確に敵を穿ち斬り崩す従者の対面に回り込んだRioが渾身の一撃を振り下ろしました。

テル・ミスリンに辿り着いたRioはつかつかとネロスに詰め寄りました。
水に濡れることにより体力が消耗されてしまった。
敵との戦闘中であったなら大惨事となる可能性もあった。
そう此度の実験の欠陥を指摘します。
「濡れた時にだと? そうか なるほど 鎖が逆転する機序が見えたぞ」
被験者の体調など知ったことか。
テルヴァンニのマスター・ウィザードは自身の世界に浸り持論を展開させてゆきます。
それどころか、
「水そのものを避けられないものか いやいやそれはダメだな 風呂に入るのをやめられても困る アッシュランドにいると身体に臭いがつくからな お前がどこにいようと一臭瞭然だ」
などと。
失礼なことを言い出す始末。
カースターグからテル・ミスリンに戻るまで極力水浴びを避け、風呂や温泉に浸かることさえ控え強行軍で戻って来た挙句この言われ様とは。
背後にネロスの魔法解除の呪文と謝礼金が投げ与えられる音を聞きながら、Rioは唇を噛み、わなわなと震え、うつむきました。

呪文の影響が未だ完全には消滅していないかもしれない。
体力減少以外の突発的変異現象が生じ、せっかく雇い入れた執政やようやく使えるようになってきた弟子達を巻き添えにされても困る。
修繕したキノコの家に悪影響が及ばないとも限らない。
よってテル・ミスリンの建造物内でのドラゴンボーンの風呂の使用は当分遠慮してもらおう。
とはいえ入浴しないまま臭いを振りまかれるのも我慢ならない。
外にある資材は自由に使ってよいから、さっさとマシな身繕いをしてくるがいいなどと。
言いたい放題なマスター・ウィザードに、
「風呂から上がったら特製の手料理をごちそうするわね」
と。
最凶呪文を唱えるRioなのです。

※Rioの料理の効能につきましてはすべて創作パートとなりますが、Skyrim⑬『フィリンジャールから鉱石標本を手に入れる』、Skyrim⑮『ドゥーマー太古の物語 第5部を1つラミのところに持っていく』などをご覧ください。

簡易に設えられた樽の湯船に浸かるRioから少し離れた場所で外敵の襲来に備え見張りを続けるセロが声を張り上げ軽口を叩きます。
「湯船に二人いっしょに浸かれば時間短縮 湯の節約 一石二鳥だと思わないか」
「いっしょに湯船で寛いでいるときに敵に襲われたらどうするのよ」
夕闇に浮かぶダンマー傭兵の影を頬を膨らませ蒸気した表情で見つめるRioは慌てて前言を撤回し、
「いっしょになんて入らない!」
そう叫び返すのでした。


以上でドラゴンボーンサブクエスト『ハートストーン』&ドラゴンボーンサブクエスト『実験対象』及びカースターグ城激闘編終了となります。

カースターグ城でのリークリング王との戦いですが本当に脚色なく死闘でした。
初めてこの王と闘ったのですが、とんでもなく強かったです。
某黒くて硬い御仁ほどではなかったのですが、完全回復薬がガンガン減ってゆきました。
ロケを行っていたRe○mキャラのレベルは77でしたがこれがLv80↑だったらどうなっていたのか、またVery HardではなくLegendaryだったらどうなっていたのか。
考え出すと怖くて夜も8時間しか眠れません(`・ω・´)キリッ←ネスギダ!
とはいえ驚いたのは、カースターグ王の武器の確認のため2度ほど戦闘し直した時のこと。
セロが矢面に立ち、王の攻撃を常時受け続けてくれたのですが、近接攻撃中でありながら一度もヘイトがRe○mに向かうことはなく、あっという間に王を倒せてしまったのです。
テルドリン・セロはフォロワーの中でも最強クラスとはうかがっていたのですが、正真正銘激強いです。
「もうセロが主人公でいいんじゃないかな?」
と本気で考えるほど強かったです。
Skyrimでは全般的に盾持ちキャラが強すぎると小桜は思っていたりします(〃▽〃;) リディアチャンモ ツヨイシ

次回Skyrimはドラゴンボーンサブクエスト『風と砂』をお送りいたします。
ネタバレ・妄想・創作が席巻し過ぎて、本来のクエストがどうだったのか怪しくなってきておりますが、「もう仕方ないよね(´・ω・`)」と、いろいろ手遅れ感のある小桜にお付き合いくださる来訪者さまのお越しを心よりお待ちしております

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Skyrim・家の治癒&吸血鬼の遺灰をエリネアのところに持っていく&巨人のつま先をエリネアのところに持っていく(*・ω・)

テル・ミスリンに住まう微生物学者エリネア・モスレン。
彼女の悩みは雇い主であるマスター・ネロス。
ネロスの屋敷であるキノコの家の修理を頼まれたエリネアはその厄介事をRioに肩代わりさせようと画策します。



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作が含まれますので苦手な方はスルーお願いいたします。
PC&NPC間の会話は創作がほとんどです。
今回はいつにも増して創作パート過多となっております。
「創作は苦手(´・ω・`)」とおっしゃる方はカラー部分だけピックアップして見ていただけますなら幸です。



ドラゴンボーンサブクエスト『家の治療』

「そっちに行ったぞ 自爆攻撃には気をつけろ!」
「任せて(`・ω・´)!」
破壊魔法で距離を取りたがるバーン・スプリガンに追いすがり、グレートソードを叩き込んだRioはスプリガンの断末魔の火炎放射を浴び火傷を負ってしまいました。
「任せておいたらこのざまか」
「次にバーン・スプリガンにとどめを刺すときはセロに向かって弾き飛ばしてあげる(`;ω;´)!」
皮肉混じりのテルドリン・セロの軽口にふくれっつらで応戦するRioなのです。
「バーン・スプリガンの体内に主根はないな お前が必要とする錬金素材はスプリガンだけに備わっているのだろう」
従士の回復を待つ間、スプリガンの遺体から戦利品を物色し終わったダンマーの傭兵は、
「そうであればここで狩りをする必要はない」
早々に見切りをつけ元来た道を辿り始めます。
とりあえずレイヴン・ロックに戻りミロール・イエンスの錬金術店まで引き返そう。
上手くいけば主根そのものが売りに出されているかもしれない。
そうでなかったとしてもソルスセイムにおける錬金素材の分布に詳しい彼女ならスプリガンの生息地について何かヒントを与えてくれる可能性が高い。
結局一度は目指したテル・ミスリン行きを断念し、Rioとセロはレイヴン・ロックに向かいます。

店先に佇むRioに気づいた途端、ミロール・イエンスは気さくに話しかけてきました。
「外来の材料をお探しならそう言って 在庫として残してあることもあるから」
ミロールの申し出に甘え、Rioはテル・ミスリンのキノコの家の修繕のため主根を3つ探していると打ち明けます。
「ああ スプリガンから獲れるあれね」
探してみるから少し待って欲しいと言い置き、ミロールは奥に並ぶ樽や箱を探り始めました。
「残念 1つならあるんだけど3つはなかったわ」
申し訳なさそうに言葉を添えて差し出される主根を受け取るRioが、残りはなんとか近場で調達してみる、ありがとうと笑顔で返します。
ソルスセイムであればハーストラドの源流辺りに主根を持つスプリガンがいるはずだとのミロールの助言を受け、Rioとセロは一路スコール村西域を目指します。
「スカイリムならイリナルタ湖南西のエバーグリーンの森やモス・マザー洞窟にスプリガンがいるって知ってるんだけど」
道中そうつぶやくRioの言葉に反応を示し。
「それならスカイリムに行こうじゃないか」
ソルスセイムには飽き飽きしていたところだとセロが渡航を促します。
「じゃあ もしハーストラドの源流で主根が調達できなければスカイリムに戻ってみましょう(〃▽〃)」
セロの意見に同意するRioもコクリとうなずいてみせます。
とはいえハーストラドの源流には主根をその身に宿す数体のスプリガン・アースマザーが招かれざる侵入者の歓迎に出向いてくれたため、スカイリムへの旅は保留となったのでした。

テル・ミスリンで微生物の研究を行うエリネア・モスレンの家の戸口より何やらネロスに対する怨嗟の声が聞こえてきます。
「あいつめ 呪われればいい! 本当に理不尽だよ マスター・ウィザードだろうが構うもんか こんな扱いを受けるいわれはないよ!」
ふんと鼻を鳴らすセロの傍らに立つRioも扉をノックしつつ苦笑をもらします。
遅くなってしまったけれどと。
前置きを入れたRioはハーストラドの源流に浸してきたばかりの3本の主根を差し出しました。
「ありがとう 良くやってくれたわ これで崩れそうなキノコの家は持ち直すに違いない」
すばやく2本の主根を懐に入れるエリネアは残り1本をRioの手に押し付け返して。
「こいつをマスター・ウィザードの萎れた家の壁に植えつけてきておくれ」
さも当然のように再びRioへ使い走りを命じます。
それから主根が余分にあることはネロスに報告する必要はないからねと念を押し。
「あんたは本当に頼りになる」
調子の良い言葉を並べたて、陽が暮れる前に頼んだことをやり終えてくれるようにと、Rioとセロ二人を戸外へ追いやりました。
「冷血な主の下には荒んだ心根の輩が集まるようだな」
さっさと任務をこなしレイヴン・ロックのいつもの酒場で一杯やろう。
「こんな場所に長居は禁物だ」
戦闘にも危機回避にも秀でたダンマーの傭兵はアッシュスポーンの襲来を警戒しRioの側面に回ります。
黄昏時のテル・ミスリンを抜け。
マスター・ネロスのキノコの家の壁に源流で清めた主根を植え込んだRioはその足で再びネロスの部下の微生物学者の許に向かいました。
「これでネロスにうるさく言われずに済みそうだ」
大袈裟に安堵のため息をついてみせるエリネアは謝礼金を要求されまいと牽制にかかります。
「老女を助けてやったのだから見返りがあってしかるべきだと思っているのだろう まあお待ちよ」
礼はこれだともったいぶった仕草で自らが製作した2本の薬を取り出しました。
「どうだい いい出来だろう? 健康の薬さ あんたたち冒険家にとっては何本あったって無駄になることはない貴重な品 欲しければまた売ってあげるからさ」
自家製薬剤の効能について語るエリネアは、ではまたと話を切り上げ立ち去りかけるRioの肩を鷲掴むやニタリと嗤いました。
「物はついでと言うじゃないか もうひとつ頼まれてはくれないかい?



ドラゴンボーンミニクエスト『吸血鬼の遺灰をエリネアのところに持っていく』

今度のエリネアの探し物は吸血鬼の遺灰ということでした。
下手に理由をつけて断わるより素直に依頼をこなした方が早いのではないか。
そう踏んだRioは了解の旨を告げ、明日一番で遺灰入手に向かうことを約束し、一夜の宿をネロスの住居に求めました。
テルヴァンニの一員となったのだから勝手に空いているベッドを使えばよいと素っ気なく言い放つマスター・ウィザードは正面から側面からドラゴンボーンを観察し、とんでもない台詞を口走りました。
「ところで足の指は全部必要なのか? 1本貸してもらえればあいつに・・・いや いい コケの生え具合が足りない」
何かにつけRioの四肢を実験台に使えないものかと画策するネロスを睨めつけて。
セロはからかい口調はそのままで、けれどやや苛々した様子で注意を促します。
「一晩泊めてもらうのはいいが目が覚めたら身体の一部がなくなっていたなんて冗談にもならない所だぞ ここは」
それでもテル・ミスリン周辺でアッシュスポーンの襲来に怯え野宿をするよりはマシなはずだと肩をすくめ、Rioは自分の荷物から防寒用のマントを取り出します。
ベッドに毛布があるのにマントまで必要なのかと訝しげな顔で問いかけるダンマーの従者に、
「余分なベッドはひとつしかないみたいだから あたしは床で眠ろうかと思って|ω・)」
と。
それが当たり前とでもいうように寝仕度を整え始めるRioなのです。
「寝床がひとつしかないならお前がベッドで眠ればいいだろう」
雇い主という奴はいつも傭兵より寝心地のいい場所をぶん盗るものだ。
それが当然の権利というものらしいぞ。
厭味の籠もる物言いでセロは正論を振りかざします。
しかし強情さには定評のあるRioも譲らず。
そのベッドはセロが使っていいからとだけ言い置いて。
包まったマントに潜り込んでゆきます。
「この頑固極まりないノルドの小娘が!」
マントごとRioを抱き上げて乱暴にベッドに押し込んだ瞬間、セロはマントから顔を出したRioの頬に唇に最接近していることに気づきました。
このまま組み敷いて抱いてしまえばいい。
いつもそうやって気に入った女をものにしてきたじゃないか。
「痛い 苦しい・・・セロ どいて!」
眉をひそめ動かない従者を押しのけようとマントから両手を伸ばすRio。
その声に弾かれたように跳び退いたダンマーの傭兵は荒い息をつき頭を振ると床に落ちたマントを手にタルヴァス・ファスリョンの部屋に向かいました。
「なんなんだ? 君達の部屋は向こうじゃないか」
すでに就寝していたタルヴァスをシーツごと床に突き落としたセロはそのままネロスの弟子が使っていたベッドに身を横たえます。
「これは私のベッドだぞ!」
「それがどうした!」
殺気すら感じられる凄みを増したダンマー傭兵の声音に圧倒されたタルヴァスは言葉を失い。
恨めしそうにセロを見遣ると部屋の隅に腰掛け、シーツを被り、その晩をまんじりともせず明かしたのでした。

翌朝レイヴン・ロックに向かって出立を果たしたRioは必要最低限の返答以外は口を閉ざす従者の異変に首をかしげます。
何か悪いものでも食べたのか。
でも昨晩も今日もあたしは料理をしていないはずだから身体に悪いものをセロは口にしてはいないはずなのにと。
後ろを振り返っては自虐的な思考を巡らせるRioなのです。
レイヴン・ロックに到着したRioはレッチング・ネッチにて、ヤムイモのフライとホーカーのシチューで胃袋を満たし、その足で波止場を目指しました。
「船なんかに乗ってどうするつもりだ?」
「スカイリムに渡るのよ ずっとスカイリム スカイリムって セロ言ってたじゃない よっぽどスカイリムに行きたいんだなぁと思って」
ようやくまともに口を利いてくれたセロに内心安堵するRioがクスリと笑いながら答えます。
「別にどうしても行きたいわけじゃない しばらくあっちに渡ってないからどうなったか気になっただけだ」
憎まれ口を叩くダンマー傭兵の鍛え抜かれた灰青色の腕を引っ張りつつ、桟橋をRioは駆け出します。
「二人乗るから 待って!」
「さっさと乗り込まないと氷の浮かぶ海を泳いで渡る羽目になるぞ」
Rioの呼びかけに呼応するかのようにグジャランド・ソルトセイジ船長が声を張り上げ。
出航を告げる鐘の音と共に碇が海より曳き上げられました。

ほどなくして船はウィンドヘルムの港に滑り込みます。
念願のスカイリムに来た感想はどうかと訊ねるRioに。
ウィンドヘルムの灰色地区に住んでいたことがある。
そう返事を返したセロは別段感慨に耽る様子もなく雪曇の港を見渡します。
「厭味なダンマーどもがたむろするひどい場所だ」
吐き捨てるようにノルドの古都を貶して。
ダンマーの魔法剣士はニューグニシス・コーナークラブへ至る道を選び歩き出しました。
(スカイリムに渡りたいって口癖のように言ってたのに)
あのセリフもセロの気まぐれなのかと。
セロの不機嫌さの原因が自分にあるなどとは夢にも思わず。
雪に埋もれ凍てつく石畳に歩を移し、Rioは己の従者の後に続くのでした。

ウィンドヘルムの自宅でありながらヒジェリムで一泊する気にはどうしてもなれないRioはニューグニシス・コーナークラブでその夜を過ごし、翌朝早くホワイトラン行きの馬車に跳び乗ります。
ホワイトランにあるささやかな私邸ブリーズホームになら吸血鬼の遺灰が残っているかもしれないと。
馬車に揺られるRioは荷物から取り出したホワイトラン市街図の平野地区を指し示し説明を加えてゆきます。
「セヴェリン邸だけじゃなくスカイリムにも家を持っていたのか 見かけに寄らず裕福だったんだな」
ダンマーの傭兵がぼそりとつぶやきます。
次いでそれならもっと高額な取り分を要求するんだったと冗談交じりの軽口を挟み。
ドラゴンズリーチには足を運んだことがあるのだろう。
本当にドラゴンを捕獲することができる場所なのかと。
セロは雲地区と記された地図の北部に深い関心を示し始めました。
落ち着きと怜悧な観察眼を取り戻しつつあるダンマーの従者の質問に、実際にリーチでドラゴンを捕まえるのを手伝ってもらったこともあると。
Rioは捕獲時の状況を身振り手振りで語って聞かせました。
「ドラゴンの捕縛などという世にも珍しい光景に立ち会えなかったのは残念だ」
口惜しげに舌打ちするセロは、次回のドラゴン捕獲作戦には必ず自分を同行させろとRioに強引に迫ります。
「そうね パートナー不在の折にはセロに護衛を頼んじゃおうかな(〃▽〃) タヨリニナルシ ウデモタツシ」
すると屈託のない笑みをこぼすRioとは対照的にダンマーの従者の表情が凍りつきました。
「パートナーだと!? お前まさか伴侶がいたのか?」
反射的に問いただすセロの前でRioはコクリと首を縦に振ってみせました。

※ヒジェリムが自宅となった件につきましてはSkyrim⑬『ヒジェリム購入』を、ヒジェリムで一泊する気にならない理由に興味を持たれた方はSkyrim⑤『氷の上の血』をご一読くださいませ。ドラゴンを捕えるのを手伝ってもらった件につきましてはSkyrim⑥『戦死者』後編をご覧ください。

「ようやく導き手のお帰りか」
「ソルスセイム帰りならスジャンマの差し入れがありそうだな」
ブリーズホームで吸血鬼の遺灰を手に入れたRioがジョルバスクルに顔を出した途端、トーバーとアシスが暖炉近くの椅子から腰を上げ、なみなみと注がれた蜂蜜酒を掲げます。
「あら また新顔を連れてきたのね」
セロへ一瞥を送る狩猟の女神の傍らには今夜もリアが陣取っているようです。
おかえりなさいとシチュー鍋をかき回すティルマが微笑み、ヴィルカスは中庭だと顎をしゃくります。
すっかり陽の落ちた中庭にランタンを灯し。
テーブル上の地図を囲むファルカス、ヴィルカス、ンジャダ・ストーンアームの3人が洞窟潜入の算段を企てます。
南より東側に回り込んだ方が被害を抑えられるのではないかとのンジャダの提案に賛同を示しつつも、
「ただし南にも見張りとしてリアとアシスに待機してもらおう」
そう采配を下すヴィルカスが、やっと戻ったのかと一声を発し、中庭の扉口に現れたRioへと向き直ります。
傷の具合はどうなのかと寄り添う相棒の髪に頬に触れ。
山賊共に奇襲をかけられるほどには回復していると応えるヴィルカスはRioの背後に佇む敵愾心剥き出しの灰青色の肌の男を見据えます。
細身ながら精悍な体躯に隙のない身のこなし。
傭兵として傑出していることは明らかだろうが相棒に注がれる眼が気に入らない。
ヴィルカスは険しい表情でセロを睨み返します。
一方セロもまた、こいつがRioのパートナーとかいう奴かと。
嫌悪の気持ちを隠そうともせず、無遠慮に薄ら笑いさえ浮かべヴィルカスを注視し続けます。
仄暗さの中で互いを睥睨し牽制し合い。
相互に不愉快な存在だと決定づけるや威圧的な舌戦が開始されました。
従者不在の穴埋めをさせて悪かったとヴィルカスが声をかければ、歴代の従士らはひとたび私を雇えばその他の従者など眼中にも入らなくなるのが常だったとセロが返し。
傲岸さは命取りになるぞとヴィルカスが凄めば、生憎もう数百年もこうして生き永らえていると鼻で嗤います。
「なんだかヤバイ奴と旅していたんだな」
そう耳打ちをするファルカスに、セロがこんなに喧嘩っ早いなんて知らなかったと悲鳴で返し。
蒼褪めるRioがダンマーの現従者とパートナーの間に割って入ります。
身構えるンジャダもセロとヴィルカスの雰囲気に呑まれ立ち尽くしています。
既に冷静さを失った二人の狂戦士に制止が聞き入れられるはずもなく。
「どいてろ!」
Rioはヴィルカスとセロの両者より退場を言い渡されてしまいます。
「誰も手を出すな! 加勢も不要だ!」
ヴィルカスが怒鳴れば、
「仲間を助けてやらないのか? 同胞団はつるんでいないと敵一人まともに倒せない雑魚集団と聞いているぞ!」
セロが挑発を仕掛けます。
遂にヴィルカスの背とセロの腰に装着されていた各々の武器が抜き放たれ。
決戦の火蓋が切って落とされました。
ホワイト・ホールドには珍しい霙の降りしきる冷たい夜は更けゆき。
明け方近くになり二人の狂戦士の間でようやく決着らしい決着がつきます。
結果、炎の精霊を召喚しミラークの剣とドラゴンの盾を巧みに操るセロに軍配は上がりました。
仰向けに討ち倒されたヴィルカスの喉笛に暗緑色のアポクリファのうねりを思わせる切っ先を突き立て。
セロが刺し貫かんとしたその瞬間、ミラークの剣はファルカスの携え持つドラゴンの剣とRioのグレートソードにより弾き飛ばされました。
「まっとうな決闘に水をさしちまって悪いが 兄弟を見殺しにはできなくてな」
ファルカスがすまなさそうに。
けれど強い反抗の意思も顕わに倒れるヴィルカスの前に立ちはだかります。
同様に泣き出しそうなRioもまた今しがた薙ぎ払ったばかりのグレートソードの柄をセロに差し出しました。
「ヴィルカスの代わりにあなたはあなたの従士の生命を奪うといい」
背後で血塗れのヴィルカスが身をもたげ、やめろと掠れた唸りを響かせます。
そんなことができないとわかっていて。
お前はお前の生命を奪えと言うのか。
「ホワイトラン スカイリムの誇りか 私にはそうは見えん」
一時、哀しげに汗と血の混じった灰青色の顔を歪ませ。
そしてソルスセイムに戻ると吐き捨てるとダンマーの魔法剣士はホワイトランの街道を下って行きました。

ウィンドヘルムもホワイトランも胸糞悪い思い出しかない。
もう二度とスカイリムなんぞに足を踏み入れるものか。
ぼんやり見つめる波間が白く泡立ち、出航の鐘が波止場に鳴り響きます。
ソルスセイムでは最早望んだところで見られない晴れ渡った青い空をこのスカイリムでも見ることが叶わなかった。
ウィンドヘルムでは吹雪きに見舞われ、晴天がほとんどと噂されるホワイトランにおいても霙に降られ・・・
セロは赤い双眸を伏せ、うなだれました。
腰に手を遣るとようやく馴染んできた愛剣すら見当たりません。
「まったくついてないな」
愚痴をこぼし船内に足を運びかけたダンマー傭兵の耳に聞き覚えのある済んだ声音が飛び込んで来ます。
「出航待って! 乗ります!」
桟橋を蹴り。
回収されかけた梯子に腕を絡めて乗船を果たすRioが甲板に降り立ち。
セロに駆け寄るやミラークの剣を差し出します。
「忘れものよ」
「・・・ああ」
「契約はまだ解消されていないのに雇い主を置き去りにして 独りでさっさとソルスセイムに戻るつもりだったの?」
「・・・そうなのかもな」
我ながら間の抜けた応対だと。
ミラークの剣を受け取るダンマーの傭兵は自嘲を満面に滲ませます。
それからまっすぐに己に注がれるドラゴンボーンの紺碧の瞳を見つめ返し。
故郷ブラックライトの青空を重ねながら、赤い眼差しに今日、この時、目の前に確実に存在するかけがえのない光景を焼き付けました。

テル・ミスリンに辿り着いたRioは早速エリネアを訪問します。
吸血鬼の遺灰を取り出し人使いの荒い微生物学者に手渡すと、
「素人にしてはまずまずじゃないか」
お褒めの言葉と100ゴールドが手渡されます。
「テル・ミスリンの連中は気位は高いが報酬はしけたものってことで認識できたぜ」
「何か言ったかい?」
じろりと睨めつけるエリネアをものともせず。
「テルヴァンニ家のおかかえ学者殿に貢献できて光栄だ」
セロはやぶ睨みの表情でおどけてみせました。



ドラゴンボーンミニクエスト『巨人のつま先をエリネアのところに持って行く』

「せいぜいマスター・ウィザードの機嫌をとって長生きすることだな」
トゲを含んだ別れの挨拶もそこそこに踵を返すセロは再び己の従士がこの蛇のように執念深い女に捕まった気配を感じて。
舌打ちを鳴らしました。
「まあお待ちよ そんなに急いで帰ることもないだろう」
Rioの肩から首にかけて両の腕を回し、エリネアは逃がすまいと身構えます。
それで今度は何が欲しいのか。
観念したRioが微生物学者に伺いを立てました。
「わかってるじゃないか そうそう巨人の足指が品切れでね あったら高く買うよ」
エリネアは狡猾そうな笑みを湛え満足げに何度もうなずいてみせました。



以上でドラゴンボーンサブクエスト『家の治療』&ドラゴンボーンミニクエスト『吸血鬼の遺灰をエリネアのところに持っていく』&ドラゴンボーンミニクエスト『巨人のつま先をエリネアのところに持って行く』終幕となります。

エリネアからのお使いクエストは完了させてゾーンの移動(+24時間経過も(゚ー゚*?))をしないと次のクエストが提示されません。
「エリネアクエスト3連作が発動しないな(-ω-;)」
とおっしゃる方はゾーン移動とTキーでの時間経過を併用くださいませ。

今回はタルヴァス・ファスリョンがかわいそうな回でした。
そういえばタルヴァスの声優さんもエリクの声優さんでしたっけ?
「何か俺に(私に)恨みでもあるのか!?」
エリクの声優さんの声が頭の中で響いたような気もしますが、気のせいですね、きっと(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン ←エリク ト タルヴァス ニ アヤマレ!?

テルドリン・セロはソルスセイムにいる間、寄ると触ると、
「スカイリムに行くなら連れて行ってくれないか」
と再三再四言い続けるのですが、いざ彼を伴いスカイリムに渡ってみると、やれホワイトランより故郷のブラックライトの方がいいだの、ソリチュードは血も涙もないハイエナどもである東帝都社の本部だの、ドーンスターが貧困で喘ぐ鉱山労働者でいっぱいな様はソルスセイムのどこかの街にそっくりだなど超絶シニカルな台詞を聞かされ続けることになります。
とはいえ、これはこれで、
「セロらしい( ●≧艸≦)」
などとそれこそ思わず笑ってしまう小桜でした。
セロのスカイリムの各都市や町村に関する感想についての台詞はできればそこそこ忠実に再現したいとは思っております。

余談ですが、小桜の中でのテルドリン・セロの声のイメージは既存の声優さんの声とは異なります。
エリクとヴィルカスはバッチリ既存の声優さんの声で小桜の中ではリピートされ続けているのですが。
というわけでセロはゲーム内での声優さんのイメージとこちらのキャラが一致せず違和感を感じられる方がいらっしゃるかもしれません。
その辺りはどうかご容赦のほどを。
決してセロ担当の声優さんが嫌いなわけでもディスってるわけでもありません。
たまたま設定した小桜流セロのイメージがゲーム内セロから離脱してしまっただけなのです。

次回Skyrimはドラゴンボーンサブクエスト『ハートストーン』&ドラゴンボーンサブクエスト『実験対象』をお送りいたします。
またタイトルには冠されませんが、カースターグ城でやり残していた戦いについてもアップする予定です。
ネタバレ・妄想・創作等入り乱れると思いますが、「そうじゃなかったことがあるだろうか(`・ω・´)イヤナイ!」などと反語をつぶやきつつもお立ち寄りいただける皆様を心よりお待ちしております。

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Skyrim・東帝都社のペンダントを見つけてレイヴン・ロックにいるフェシス・アロールに届ける(○´゚ω゚`)

東帝都社のペンダントを集めてきてもらえないか。
レイヴン・ロックの雑貨屋のフェシス・アロールからの依頼を受けて。
Rioとテルドリン・セロはレイヴン・ロック内に範囲を絞りペンダントの回収を図ります。



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作満載となっております。
PC&NPCの関係及び台詞などはほとんどが創作またはアレンジとなっております。
今回は創作箇所がクエストにかなり混入しておりますので「創作嫌い(´・ω・`)」とおっしゃる方は全力でスルーしてやってくださいませ。



「東帝都社のペンダントだ? そういえばそんなもんもあったな1階のどこかに放り出してあるだろうから必要なら持っていけ」
急ぎの修理を頼まれているから付き添ってはやれないが好きに家捜ししろ。
そういえばカエレリウスの家でもそんな意匠の首飾りを見かけたぞと。
ふいごの調節に余念のないグローヴァー・マロリーが情報を提供してくれます。
「仕事の邪魔をして悪かったわ ありがとう(〃▽〃)」
盗賊ギルドの仲間でもあるグローヴァーに感謝を綴ると、まずは了解の下りた鍛冶職人の家に足を踏み入れます。
「散らかってるから気をつけろ つまづいて怪我なんぞしても治療費は払ってやれないぞ」
無骨ながら温かみのあるグローヴァーの語りかけに、わかったとうなずいてみせるRioなのです。
「あの鍛冶師 口は悪いがお前のことは気に入っているようだな」
同行するテルドリン・セロがふふんと鼻で笑います。
「そういえばグローヴァーって 弟のデルビンの他に身寄りはないのかしら(゚ー゚*?)」
乱雑でありながらどこか殺風景なグローヴァーの家屋。
盗賊ギルドの一員とはいえ今はまっとうな職に就き、気配りもできて包容力もありそうな彼なのに。
「さあな 本人に直接聞けばいいんじゃないのか」
それもそうねと小さくうなずくRioは、ややためらいを見せた後、セロには家族はいないのかと問いかけます。
「血の繋がったという意味では天涯孤独の身だ 肌を重ねる女という意味では旅先で必要に応じて調達している」
「ちょ・・・調達ってまるで物みたいに! そうじゃなくてΣ(・ω・´〃)」
セロにはパートナーや子供はいないのかと。
うろたえつつも質問を転じるRioなのです。
「ああ しがらみ絡みの方か」
もう一度鼻で笑うとセロはずけずけと言い放ちました。
「なかなか自分の人生を賭けてまで手に入れたいと思う女には巡り合わないな 子はできるときにはできる そういうものだろう たとえそれが正妻腹じゃなくとも」
「こ・・・この遊び人(`・ω・´〃)!」
(前々から言動は怪しかったけど、こんな軽薄な男だとは思わなかった!)
どちらが主従かわからない尊大な態度のダンマーの従者をひと睨みして。
Rioはぷいとそっぽを向きます。
「別にお前を抱いて捨てたわけでもあるまいに」
聞こえるようにつぶやくセロの頬に今度は握った拳でパンチをくれてやろうとRioは二人の間を詰めます。
その瞬間、鼻先に鈍い輝きを放つペンダントがぶら下げられました。
「探していたのはこいつじゃないのか グローヴァーの道具箱に入っていたぞ」
「あ・・・」
不意を突かれ気概を削がれたRioは握りこぶしをほどき。
帆船の象られた金色のペンダントに指先を伸ばしました。


ドラゴンボーンミニクエスト『東帝都社のペンダントを見つけてレイヴン・ロックにいるフェシス・アロールに届ける』

事の発端はレイヴン・ロックで雑貨商を営むフェシス・アロールからの依頼でした。
「東帝都社のペンダント(゚ー゚*?)」
「そうだ デザインは帆船の彫金で統一され トップが直系2cmほどの金のペンダントなんだが」
最近のRioの働きを見込んで是非それらを蒐集してきてほしいのだとフェシスは懇願します。
「東帝都社のためだけに作られた特殊加工のアクセサリィで 一時期賞与として社員に配られたこともある 特別にがんばった褒美のようなものだな」
今はもう作られていないからコレクター垂涎の的で。
叶うことなら私もいくつか手に入れたいと思っているのだと雑貨屋の主は切々と訴えました。
「もしあんたが東帝都社のペンダントをここに持ち込んでくれるなら どうだろう 1つにつき500ゴールド払おうじゃないか」
身を乗り出して。
一心不乱に交渉を続けるフェシス・アロールはRioの左手に握られた6つのくすんだペンダントを目にするや驚きに声を失いました。
「東帝都社のペンダントってもしかするとこれ|ω・)つ○?」
指先から金の鎖がこぼれ、ペンダントトップが互いにぶつかり、左に右に金の帆船が揺らめきます。
「おお それだ! 歳若い他所者の冒険家と侮っていたが どうしてどうして お前はなかなか使える奴じゃないか ほらこれが約束の代金だ またきっと持って来てくれよ!」
数に制限などはつけぬ。
レイヴン・ロック鉱山の再採掘が始まってから店の売り上げも安定するようになってきた。
「どんどん買い取るから遠慮なくいつでも店に立ち寄ってくれ」
胸を叩き気前の良さをアピールするフェシスに、発見したら必ず届けようとついつい安請け合いしてしまうRioなのでした。

かくして東帝都社縁のペンダント探しの旅が始まります。
すでに入手済みの6つのペンダント。
その発見場所は、1つ目は岩の浄化に向かう途中フリアと一夜を共にした倒れそうな交易所にあった木箱の上から。
2つ目は評議員補佐夫人シンディリ・アラーノの依頼でボルガクと“アルゴニアンの侍女 フォリオ版”の捜索に向かった際のストライデント・スコール号船室から。
3つ目はファルクス・カリアス将軍と雌雄を決したフロストモス砦を左に入った小部屋で。
4つ目は黒の書“語られざる伝説”の眠るベンコンジェリケの大広間で。
5つ目、6つ目はインペリアルの老人クレシウス・カエレリウスより彼の曾祖父の謎の死についての調査を請け負い、レイヴン・ロック鉱山に侵入を企てた折に入手したもので。
偶然目に留まった物を回収したに過ぎず。
総数が決まっているわけでもなく、在り処すら定かではないコレクションアイテムに時間と労力を割き続けるわけにもいかないRioは、
「どうしよう・・・」
途方に暮れ、大きなため息をもらします。
逡巡するドラゴンボーンにダンマーの従者は単純明快なひとつの解決案を提示しました。
「ソルスセイム全土に散らばったペンダントを探し回るのは効率が悪い だがレイヴン・ロック内に限定するなら話は別だ」
はっと顔を上げるRioに相変わらずの不敵な笑みを送るセロは講釈を続けます。
「ひとまず最小限の働きで最大限の利益を得る努力をしようじゃないか 後4・5個もペンダントを握らせれば雑貨屋も満足するだろう」
聖堂、ブルワーク、モーヴァイン邸にカエレリウス家。
「東帝都社と何らかの繋がりを持ち かつコレクションアイテムを後生大事に保管していそうな場所だ」
的中率の極めて高い推察を披露して。
「そら行くぞ」
セロはぽかんとした顔で立ち尽くすRioの二の腕を掴むや該当箇所の散策に乗り出しました。

※倒れそうな交易所の件はSkyrim⑭ドラゴンボーンメインクエスト『岩の浄化』を、ストライデント・スコール号の件はSkyrim⑯ドラゴンボーンミニクエスト『ストライデント・スコール号の残骸からシンディリのフォリオを回収する』を、フロストモス砦の件はSkyrim⑯『死者の行進』を、ベンコンジェリケの件はSkyrim⑭ドラゴンボーンサブクエスト『失われた知識①』を、レイヴン・ロック鉱山の件はSkyrim⑭ドラゴンボーンサブクエスト『最後の子孫』を参照していただけますなら幸です。

まずは先日訪れたはずの聖堂に引き返し、地下墓地の最奥の遺灰より東帝都社の金庫を掘り出します。
「なんだか墓掘りをしているみたいで罪悪感が(-ω-;)」
「死者には必要のない品物をちょいと失敬するだけだ 子孫の懐が潤うのなら先祖も目をつぶってくれるだろう」
忘れ物を取りに戻りたいだけだなどという嘘で再度地下墓地に潜り込んだことに罪悪感を覚えるRioは目的のペンダントを手に入れるや、そそくさと聖堂を立ち去るのでした。

続いて訪れた先はレリル・モーヴァインの屋敷でした。
エイドリル・アラーノ評議員補佐からは鉱山の再稼動について篤く敬意を表され、エイドリルの妻シンディリからは貴重なフォリオを持ち帰ってくれて感謝してもしたりないと下にも置かぬ歓迎のされようです。
この状況下で東帝都社縁のペンダントをいただきに参りましたなどとは口が裂けても言えないRioは笑顔を引きつらせ部屋の隅に後ずさります。
「時間を稼いでやろう 評議員が例のペンダントを所有していないかどうか調べて来い」
小声でそう囁くとセロは食糧問題を論じるレリルとシンディリ、そして評議員の横で両者を見守るエイドリルの輪に違和感なくとけ込んでゆきました。
その間に屋敷の2階に上がったRioは評議員の私室へと忍び込みます。
サイドの長テーブルの上に見覚えのある意匠の施された金庫を認めて。
すばやく後ろ手にそれを開き、帆船の掘られたペンダントのみをスリ取りました。
目的の品を懐に忍ばせ階段を下りて来たRioは、階上に至る入り口付近にて、他者の侵入を阻むべく絶妙な立ち位置を維持するセロの背を指先でつつき、帰還の合図を送ります。
評議員らとの別れの挨拶もそこそこにRioとセロは速やかな退出を図りました。

次に向かった先はクレシウス・カエレリウスの自宅です。
今の時間であれば彼の妻のエイフィア共々二人はレイヴン・ロック鉱山に詰めているはず。
すばやく身をかがめるとRioはクレシウスの自宅の施錠にロックピックを刺し込みます。
刹那、背後からレドランの衛兵の濁声が響き渡りました。
「何をしている他所者!」
慌てて直立不動で背筋を伸ばすRioの背後でセロが天空を指差し叫び声を上げました。
「ドラゴンだ!」
「なんだと!?」
「どこだ!?」
騒然とする街中で飛び道具を手に右往左往し始める衛兵。
上空を見上げ逃げ惑う市民達。
もっと左上だ、ほら今右を横切っただろうなどと。
臨場感たっぷりな台詞で人々を翻弄するダンマーの傭兵は早く行けと言わんばかりに肘で従士の背を小突きます。
ありがとうの囁きを残し。
Rioはちらりと後ろに視線を馳せ、そのまま開錠した扉の狭間に身を滑り込ませました。
居間の小箱より東帝都社のペンダントを手に入れたRioは侵入時同様足音を忍ばせ屋外へと飛び出します。
「あらあなたもいたの? 家に何の御用かしら」
長身の傭兵の蔭になっていて気づかなかったわと。
ちょうど帰宅してきたばかりのエイフィアが話しかけてきます。
クレシウスの体調が気になって寄ってみたのだと出任せを口にするRioを不思議そうに眺めて。
「クレシウスならさっき道端であなたと会話を交わしていなかった? 鉱山が再開してから身体の方も仕事もすこぶる調子がいいって言っていたと思うけど」
「そ・・・そうだったかしら(〃▽〃;)?」
「しっかりしてちょうだい 年老いた夫よりあなたの記憶力の方が心配よ」
エイフィアは眉根を寄せ苦笑を滲ませました。

ブルワークに立ち寄ったRioは夕食を摂るヴェレス隊長と挨拶を交わしました。
そして何気なさを装いつつも東帝都社の金庫を求め視線をさまよわせます。
「どうした? 何だかそわそわしているな」
落ち着きのないドラゴンボーンに。
ブルワーク内部がそんなに珍しいのかとヴェレス隊長はにこやかに語りかけます。
「そうだ もう1本スジャンマがあったはず 君達にもご馳走しよう」
そうつぶやき立ち上がるヴェレス隊長の左袖口に見覚えのある帆船の意匠を認めたRioは咄嗟に隊長の左手首を掴みます。
「なんだかお邪魔だったようね」
タイミング悪く。
ブルワークを訪れたばかりのヴェレス隊長へ想いを寄せるドレイラ・アロールにその光景を見咎められてしまいました。
「え? あ・・・違うのドレイラヾ(・ω・`;)ノ カンチガイサレタ!?」
「待ってくれドレイラ!」
慌ててヴェレス隊長の手を放すも時すでに遅く。
Rioと隊長の仲を勘違いしてしまったドレイラは振り返りもせず。
ブルワークを飛び出して行ってしまいました。
ごめんなさいとうなだれるRioに、誤解はすぐに解けるだろうと。
気落ちしながらもドラゴンボーンを気遣うヴェレス隊長がなぐさめの言葉をかけます。
「ところで私の左腕がどうかしたのか?」
それから誤解を招くきっかけとなったRioの行動について説明を求めました。
「実は・・・(´・ω・`;)」
ヴェレス隊長の左手袖口にカフスとして装飾されているそのアクセサリィに興味があったのだと、即座にRioは打ち明けます。
「これか ふむ 金庫で埃を被っていたようなので磨き直しカフスボタンに代用していたのだが」
こいつが必要なのかと機転を利かすヴェレス隊長の発言にRioはコクリとうなずきました。
「ドラゴンボーンよ 君は我々のためにいつも尽力してくれた そんな君が望むのであれば喜んでこのカフスを提供しよう」

ドレイラの許へ。
先だってのヴェレス隊長との一件の釈明に向かおうとするRioをセロが引き止めます。
「なぜ止めるのΣ(・ω・´;)? ハヤク ゴカイヲトカナイト」
すると冷静に成り行きを窺っていたダンマーの従者は、その役目はヴェレス隊長に任せるべきであり部外者が首を突っ込めばますますややこしい事になると的確な助言を与えます。
「でも・・・」
「ではお前がしゃしゃり出て彼女は納得できるのか? 愛する者の唇から発せられる言葉以外にドレイラの心を癒す術はない」
そうだった。
そんなことはわかっていたはずなのに。
もう2年経ってしまっただろうか。
当時ヴィルカスとリアは盾の兄妹として活動する機会も多く、愚かなあたしはパートナーを信じる心を失いかけていた。
二人の親密さを疑い羨んでいた。
人の心は束縛できるものではない。
わかってはいても胸が張り裂けそうで心は血を流しているようだった。
「物理的な傷なら治癒の魔法や薬で癒すことができるのに傷ついた心を癒す特効薬はないのかしら」
「さあな」
恐らく精神の修復だけはその者にとって特別な誰かの手を借りなければならないのだろう。
押し黙ったまま酒場レッチング・ネッチの扉に手をかけるRioの傍らで長身のダンマー傭兵はそうつぶやきました。

※ヴィルカスとリアが親密そうに見えたという件は創作が多々含まれておりますがSkyrim⑤盗賊ギルド復興クエスト関連の『かつての暗殺者を探せ』をご覧くださいませ。

翌朝早く起き出したRioは、偶然、宿屋レッチング・ネッチのカウンターの後ろに東帝都社の金庫が置かれていることに気づきました。
Rioの表情と動きから標的を見つけたことを察知したセロは、おもむろに1枚のコインを懐より取り出しカウンター前でそれを高く弾き上げました。
「さぁ表が出るか裏が出るか! コインの行方を言い当てた者には至福の味わい世界一のサドリ・スジャンマを1本奢ろう」
ただでさえ背が高く人目を惹くセロ。
それが大仰なパフォーマンスと芝居がかった口上を伴うのだから注目されないはずもなく。
(どこかの盗賊みたい(○´゚ω゚`))
人々を欺くため、リフテン市場で怪しい薬売りに扮していたブリニョルフにセロの姿を重ねながらRioはクスリと笑みをこぼしました。
そのままレッチング・ネッチ店主ゲルディスの死角に身を沈め東帝都社金庫に忍び寄るや鈍い金色の輝きを放つペンダントを指先に絡め取ってゆきます。

酒場の外で合流を果たしたRioとセロはどちらからともなく波止場に向かい歩き出しました。
波止場に船は一艘きりで。
朝日が灰に煙る空から射し込み、水面にキラキラと幾筋もの光の帯を刻んでいます。
結果、何人に特製スジャンマを奢ることになったのか。
先行するセロを横からRioが覗き込みます。
3人だとセロは答え。
「朝っぱらからそんなに飲兵衛がたむろしているわけがない」
せせら笑いを響かせました。
経費の足しにとRioが金貨が差し出せば、セロがそれを押し返し。
「お前の呑み代のほうが数倍かかる」
と。
皮肉混じりに囃し立てます。
「そんなに呑んでいないはず(`・ω・´〃) ウワバミミタイニ イワナイデ!」
根拠のない反論でドラゴンボーンが対抗すれば、呑みすぎて酒瓶何本空けたのかすら記憶にないのだろうと。
腕が立つどころか頭も口も切れ過ぎるダンマーの傭兵が一刀両断。
ぐうの音も出ないほど精神の崖っぷちにRioを追い詰めます。
話術には自信があるのに言い負かされるなんて。
かなりの屈辱だと紅潮する頬を膨らませ唇を結ぶRioは押し戻された金貨をもう一度強引にセロに押し付けようと進み出ます。
その瞬間、桟橋の縁につまづいたRioの視界に暁色にかすかに染まる灰色の空と海を分かつ水平線が飛び込んできました。
勢い込んで前のめりになる従士を繋ぎとめようと伸ばしたセロの左腕ごと巻き込んで。
二人は灰に濁る海に吸い込まれてゆきます。
咄嗟に水中で旋回したRioの瞳の片隅を見覚えのあるシルバーとブラウンの小箱が過りました。
(あれは東帝都社の金庫!?)
息継ぎのため一旦は水面に顔を出したRioも再度、桟橋下の海中へと引き返してゆきます。
潜水する従士を追い水面下に身を沈めるセロ。
するとそこには東帝都社の金庫を前に紺碧の瞳を煌かせる女の姿がありました。
少女でもなく。
けれど成熟というにはまだ早い。
標的を一途に追い続ける身体はしなやかでバランスのとれた柔らかさを伴う。
強情かと思えば時に保護してやりたくなるような甘さがある。
だが不用意に手を出せば噛みつかれる。
金で雇われてやったつもりがいつしか報酬など二の次になっていた。
こいつの進む道を切り拓き。
こいつが目にする世界に自らを留め置きたいと願うようになった。
水中下で無防備に覗き込んでくるサファイアを思わせる双眸が間近に迫り。
このまま引き寄せ羽交い絞めにして掻き抱けばどんな反応を見せるだろうか。
邪な誘惑がセロの脳裏を掠め。
けれど次の瞬間、息継ぎをすっかり忘れていたと浮上してゆきます。
「寒中水泳に最後まで付き合ってくれるとは思わなかった(〃▽〃)」
見上げるとずぶ濡れのまま帆船柄のペンダントを首にぶら下げ屈託のない笑顔を見せる従士の姿がありました。
桟橋に身体を投げ出し咽るセロは、海賊どもを輩出し続けたノルドの連中と潜水を競う愚行は二度と冒すまいと心に誓うのでした。

セヴェリン邸の暖炉で濡れそぼる衣服や必需品を乾かしておく間にレイヴン・ロック内で集めた東帝都社のペンダントを依頼主であるフェシスに届けようと。
着替えを済ませたRioは雑貨店に向かいます。
「おお! この短期間によくこれだけの物を集めてくれた 感謝する 東帝都社のペンダント6個の買取ともなればちょっとした大金だ 奥の金庫から金を引き出して来よう 待っていてくれ」
商売用の資金とは別に蓄えがあるのか。
地下の私室に姿を隠したフェシスはやがて大金の詰まった布袋を手に戻って来ました。
「ペンダント6個だから1個500として3000ゴールドだな」
「いやペンダント7個だ もう1つ追加させてもらおう」
そう言うが早いかセロは6個のペンダントの上ににもう1つ付け加えます。
取引を終えようとしていたフェシスはよかろうとうなずいて。
「では3500ゴールド しっかり確認してくれ」
もう1個分の金額を上乗せしました。

フェシスに暇を告げ雑貨屋を後にしたRioは不思議そうにセロを見上げました。
「どこにペンダントを隠していたの|ω・)?」
そしていつそれを手に入れたのか。
好奇心に煌く従士の双眸をちらりと横目に映しつつ。
「当ててみろ」
と。
いつものからかい口調でセロは返答をのらりくらりとかわします。
旅先で見つけてあった物なのか。
それとも雑貨屋以外の店に偶然並んでいた物を購入しておいた物なのか。
想像と思案を巡らせ、賢明に解答を導き出そうとするRioの百面相を眺めながら。
「大切な物は手の届くところに置きたがるものさ」
不敵な笑みを浮かべつつ、ダンマーの傭兵はRioには聞き取れぬほどの囁きをもらしました。
フェシスもまた切望したコレクションの1つをいつでも取り出し、ためつすがめつ眺められるよう手元の金庫に保管していたようで。
今頃は寝室の金庫から煙のように消え去ったペンダントの行方を求め右往左往しているに違いない。
まさか大量のペンダントを持ち帰ったドラゴンボーンの従者が依頼主自ら所持していたペンダントを奪い去り、ほとぼりを冷ます間もなくその盗品で金を巻き上げるとは夢にも思わないだろう。
ともあれ今宵は膨らんだ財布のお蔭で我々の腹と喉も十分満たせそうだ。
悪く思わないでくれ。
「うちの従士は悪食で食費も酒代もかさむんだ」
喧騒に立ち止まるセロに気づいて。
小首をかしげ振り返るドラゴンボーンの青い眼差しを見つめ返し。
今夜は強い酒を浴びるほど呑んでやろうと。
ダンマーの傭兵は灰に煙る雑踏へと足を踏み出すのでした。


以上でドラゴンボーンミニクエスト『東帝都社のペンダントを見つけてレイヴン・ロックにいるフェシス・アロールに届ける』終幕となります。

ゲーム内で確認されている東帝都社のペンダントは全部で30個以上(33個(゚ー゚*?))あるということですが、すべてを探索した後アップするのは難しく、またストーリー的にも歪な形となりそうでしたので今回はレイヴン・ロック内に探索箇所を限定させていただきました。
以降、旅の途中で発見したと場合はストーリーに支障の出ない範囲で書き留めさせていただきます。

そろそろBethesdaサイドから、
「いい加減 勝手にキャラの性格やイメージを改変するな! ゲームにないエピソードをこっそりごっそり盛り込むな!」
と雷が落ちそうでガクブルな小桜だったりします。
でもそれらをはぶいちゃうと個性も描く原動力もなくなってしまうわけで。
ともすればタイプしてる間に眠り込んじゃったりしますし。
やっぱり適度に・・・どの辺りが適度なんだという声も聞こえてきそうではありますが、起爆剤効果は必要ではないかと思っておりますです|ω・) ハイ。

というわけでゲームにおいてのテルドリン・セロをこよなく愛していらっしゃる皆様にはこの場をお借りして深く謝罪申し上げます。
セロはゲーム内の台詞におきましても多少自尊心が強いイメージはありますが、うちのセロほどのパフォーマーではないと思われます。
また、これほど積極的にアプローチしてくるわけでもありません。
恐らくこれはドヴァーキンが老若男女どのようなタイプのプレイヤーであっても支障なく従者との冒険を楽しめるよう敢えてやや抑えた性格設定が為されているからではないかと推測します。
フォロワーとしての腕前はセロは紛れもなく超が付くほど一流なキャラクラーで。
「モロウウィンドで最強の戦士が味方につくのだぞ しかるべき金額を払えばな」
「それっぽっちの金じゃ私はどこへも行かんぞ」
「次はどうする なんだ? なんか用か 言ってみろ 直ちに!」
などゲーム内での言い回しからも比較的せっかちで守銭奴・・・ではなく合理的(゚ー゚*?)で頭の回転が速く、自分に強い自信がある人物ではないかと分析想像しております。
クールで理性的で主張やや抑え目なセロを支持したいとおっしゃる方にはこちらの物語はお目汚しとなることと思います。
その場合はばっさりカット&スルーしてやってくださいませ。

次回Skyrimはドラゴンボーンからサブクエスト『家の治癒』&ミニクエスト『吸血鬼の遺灰をエリネアのところに持っていく』&ミニクエスト『巨人のつま先をエリネアのところに持っていく』をお送りする予定です。
相変わらずのネタバレ・妄想・創作が猛威を振るうかと思われますが、「でも直すつもりはなさそうだよね? 反省もしてないよね|ω・)?」と呆れ果てながらも随行してくださる皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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Skyrim・聖堂の墓場からアッシュスポーンを一掃する&ミロール・イエンスのためにネッチゼリーを集める(*・ω・)つ

アッシュスポーンの襲来に怯えるミロール・イエンス。
薬の調合に必要な錬金素材すら事欠く毎日を送る彼女のためにRioは集めたネッチゼリーを持参するのでした。



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作が多々含まれますので苦手な方はスルーお願いいたします。
クエストの流れはほぼゲーム通りとなっておりますが、PC&NPCの関係及び台詞などはほとんどが創作となっております。
クエストの流れのみ知りたいとおっしゃる方はカラー部分のみご覧いただけますなら幸です。



「今日はどこに向かうつもりだ」
レッチング・ネッチ・コーナークラブの定位置にて。
愛用のミラークの剣を磨くテルドリン・セロが問いかけます。
「ふぃほーるのふぃせに寄って」
「ミロールの店? 彼女に一体何の用がある?」
焼きヤムイモにアッシュホッパーのゼリーとバター。
トマトにニンニクそしてリーキが彩りよく添えられた白湯スープ。
皇帝カサダケにジュニパーベリーでほのかな風味付けがされたディップをパンに塗りつけ、それらを交互に頬張るRioの難語を的確に聞き分ける極めて有能なダンマーの傭兵セロ。
彼は食べかけの従士のパンを取り上げるやそれを自らの胃袋に納めてゆきます。
空きのできた右手に付着するディップをぺろりと舐め、それから荷の中に指を滑らせたRioはそこからネッチゼリーのケースを引っ張り出しました。
「アッシュホッパーゼリーだけでは飽き足らず ネッチゼリーまで食い尽くすつもりか 悪食な奴め」
「違うの こっちはミロール・イエンスの頼まれ物よ|ω・´)つ○ モウ オナカイッパイダモン」
旺盛な食欲を茶化され。
ぷぅと膨れてみせたドラゴンボーンは最後に残った白湯スープを喉に流し込むと勢い良く席を立ち、テーブルを離れます。
「今日はデザートはいいのか? スカイリムからいいリンゴが入ったんだが」
フルーツ菓子片手に呼びかけるレッチング・ネッチの店主ゲルディス・サドリ。
彼にデザート代を握らせて。
「帰ってきたら食べるから(`・ω・´〃)」
きっと残しておいてほしいと約束を取り付けるRioなのです。


ドラゴンボーンミニクエスト『ミロール・イエンスのためにネッチゼリーを集める』

これまでのソルスセイムでの冒険の合間に加勢したネッチ戦で得たものやシルトストライダーと共に野営の雑貨屋を営むリーバス・サルバニより購入したネッチゼリー。
こつこつ貯めておいたゼリーがとうとうミロールの希望する必要数を満たしたというわけで。
ネッチゼリー5個の入ったケースを携え、Rioはレイヴン・ロック唯一の薬屋を訪れます。
アッシュスポーンの数が減り野外での作業が以前に比べ楽になったと笑顔で語るミロールの眼前にケースを取り出すと、Rioはネッチゼリーの詰まった中身を披露して見せました。
「驚いたわ ネッチを捕まえるのはかなり大変だったでしょう さあこれをどうぞ 旅できっと役に立つはず」
感謝の言葉を綴るミロールはネッチゼリーと引き換えに体力とスタミナ、更にはマジカまで回復させる健康薬を数本差し出しました。
「本当は金貨で支払ってあげたいんだけどごめんなさい ひっきりなしに振り続く灰と夜となく昼となく襲撃を企てるアッシュスポーンが邪魔をして碌に商品も揃えられないから売り上げも伸びなくてね 家は火の車 金貸しモグルルから催促を受けている夫の借金返済に協力することすら困難な有様なの」
そう言って隣で食料品店を経営する夫ガーリンをちらりと見遣りミロールは瞼を落とします。
気にする必要はない、貴重な薬をありがとうと謝礼を綴り、Rioは手を振り薬屋の女主に別れを告げました。
ミロールの姿が見えなくなる頃を見計らいセロが開口します。
「ソルスセイムの民は皆灰に苦しめられ飢えている 戦争という人災も脅威に違いないが 天災はどうしようもない ダンマーが苦しむのはこれまでの行いに因るもの 自業自得と嘲笑う者もいる だが私は自らの人生を諦めるつもりはない トリビュナルの尻拭いで終わる一生などクソ喰らえだ!」
レッドマウンテンの噴火を運命と受け入れ、トリビュナル崩壊から続くアズラの怒りが子孫にまで及んでもなおデイドラを敬いすがる同胞達。
ロルカーンの心臓の影響を受け火山灰に汚染され続けるモロウウィンドの大地。
ダンマーに生まれついたことを誇りとしながらも、種族を苛み続ける神々の架した頚木からセロもまた逃れたいともがいているのでした。

※トリビュナル崩壊の‘トリビュナル’とは奪還せし神々=真のトリビュナルと呼ばれるアズラ、メファーラ、ボエシアとは異なります。こちらは、かつてダンマーの民よりそう呼ばれていた現人神ソーサ・シル マルマクレシア ヴィベクの3者を指します。


ドラゴンボーンミニクエスト『聖堂の墓場からアッシュスポーンを一掃する』

黙々と通りを歩くRioとセロの背後に一人の男が忍び寄ります。
懐のダガーを掴み振り返るRioと手に馴染みつつあるミラークの剣を鞘より滑らすセロ。
「ちょ・・・おい ま・・・待ってくれ!」
ドラゴンボーンと一流の腕を持つダンマー傭兵の両者から喉許に刃を突きつけられて。
グローヴァー・マロリーは悲鳴を上げました。
「まったく冒険家などというヤクザな輩の後ろには立つもんじゃないな」
鍛冶職人を隠れ蓑に盗賊ギルドの名誉会員という立場に身を置くグローヴァーの物言いに思わず鼻白んでしまうRioなのです。
「ところでなぜ後をつけていたの(゚ー゚*?)」
首をかしげるRioに、そのことだが・・・と。
グローヴァーはおもむろに用件を切り出しました。
「実はレイヴン・ロック聖堂の長老 名前をオスレロスと言うのだが彼が人手を欲しているようでな あんたの姿が見えたんで追いかけてみたのさ」
ミロールからはさほど礼金をもらえやしなかったんだろうと。
先刻の薬屋とのやり取りに聞き耳を立てていたに違いない鍛冶職人がカマをかけてきます。
「だったら何?」
「まあミロールのことは大目に見てやってくれ その代わりと言っちゃなんだが割のいい稼ぎ口を教えてやろうと思ってな」
「金払いのいい依頼人 そいつがオスレロスってわけか」
そうだとうなずくグローヴァーはさすがはテルドリン・セロと顔なじみのダンマーの友人を褒め称えました。
「腕はピカイチ 頭も切れる傭兵がドラゴンボーンの現在の片腕とあっちゃ話が早い」
鎚打ちで鍛えた掌に親しみを込め、セロの肩を二度三度叩くやグローヴァーは聖堂で仕入れた情報公開へと乗り出しました。

グローヴァーの助言に従いレイヴン・ロック聖堂に足を踏み入れたRioは胡散臭げにこちらを見遣るひとりの男の尋問に阻まれます。
旅人がこの聖なる墓所に何用だ。
どうせ金のにおいに釣られ、のこのこやって来たのだろう。
冷たい眼をしたその男の名はガルドルス・フラーヴュ。
聖堂の司祭のようでした。
「申し訳ないがこの聖堂は使徒だけのもの 部外者はお引き取り願おう」
そうぴしゃりと言い放つと出て行けと言わんばかりにドラゴンボーンとその従者を入り口扉へと追い立てます。
「待つのだガルドルス 彼女達は我々を救いにやって来たのだ 噂はかねがね ようこそ旅の者よ 君のような者が聖堂の門をくぐるのを待ち望んでいた」
私がこの聖堂の番人であり奪還せし神々アズラ、メファーラ、ボエシアへ信仰を寄せる民の長老を務める者だと。
自らの身分を明かした後、オスレロスはにこやかにRioとセロを聖堂の中ほどへと招き入れました。
それから、
「実は今 先祖の墓が困ったことになっておってな」
と。
早速、頭を悩ませる問題について語り始めます。
概要についてはグローヴァーから聞いてはいるが、困ったこととは具体的にどういったことなのか。
Rioは静寂に佇み長老オスレロスの言葉に耳を傾けます。
「アッシュスポーンと呼ばれる怪物共が先祖の遺灰から目覚めてしまったのだ 奴らは先祖の遺骨を傷つけ彼らの記憶を穢している」
ゆえに死んだ者の霊を祀る聖地であるはずの聖堂地下に最近この世を去った同胞らの遺灰を捧げることができない。
遺骨は聖地ではない場所に撒き散らされ、墓所は秩序を失っているとオスレロスは嘆きうなだれました。
「では我々が浄化してきてやろう」
「それは本当か!?」
従士を差し置いてのセロの申し出にもかかわらず、長老オスレロスは喜びに満ちた赤い双眸を見開きました。
「無論それなりの報酬は用意してもらうがな」
地位や名声だけでは足りない。
この立派な聖堂に釣り合うほどの金貨で誠意を示してもらおう。
そう釘を刺すセロに長老も二つ返事で応じます。
「これが墓の鍵だ あの忌々しいアッシュスポーンらをすべて退治してくれると言うのなら2000ゴールド支払おうではないか」
「よかろう 契約成立だ」
鍵を受け取るセロは傍らで成り行きをうかがうRioに、行くぞと耳打ちするや先導を開始しました。

地下聖堂の入り口を抜けてすぐの回廊には多数のアッシュスポーンが蠢いていました。
弓を絞り即座にステルスからの不意撃ちに移行するRio。
従士に並ぶセロが剣の柄に手をかけます。
1体目のアッシュスポーンの頤に鏃を突き立てたRioに後続する2体目が迫ります。
(隠密が破られた!)
既にステルスからのアンブッシュを諦めて。
射放たれた第二の矢は攻撃力に乏しく。
灰燼に帰す前に獲物の身体の一部を引きちぎってやろうとアッシュスポーンが殺到します。
焦る心を抑えつつ第三の矢を番えるRioなのです。
反撃の一打を覚悟するRioの前に灰青色の影が立ち塞がり。
水平に薙ぐミラークの剣により敵は死者の本来あるべき場所に還されてゆきます。
「ありがとう」
安堵のため息をつき、前方を過る3体目のアッシュスポーンを矢羽で弾き飛ばすRioは第5の矢を番えました。
4体目にクリティカルを叩き込んで。
いよいよ前進に移ります。
「待て! まだだ!」
刹那、セロが鋭い一声を発しました。
すべて決着がついたと勘違いしたRioは灰より生まれいずる数体の影に気づかされるや愕然とし動きを止めました。
灯りに照らし出され。
隠密効果を失った身をかがめ。
弓を引き直すRioが灰の化物の身体に矢を貫通させたところで、もう2体のアッシュスポーンが散乱する灰を割り出現を果たします。
アッシュスポーンの放つ炎の玉に焼かれ体力を失いつつあるRioは咄嗟の判断で石柱へと滑り込みました。
「まずは回復しろ!」
荒い息を整え回復魔法に専念するRioの前方で敵の注意を惹くべくダンマーの傭兵が跳躍します。
駆け出す灰青色の影を追い、アッシュスポーンの火炎放射はRioの元を離れてゆきました。
障害物に隠れては射込むを繰り返すRioの対面に位置を変えたセロが反撃に転じます。
片手剣による苛烈なラッシュを加え、1体また1体と巧みにアッシュスポーンを葬り去るダンマー傭兵。
瞬発力をはらむ無駄のない動きに薄暗がりに浮かび上がる赤く怜悧な眼光。
セロの一挙手一投足に見惚れるRioは頭を一振りすると渾身の一矢を番え、もう何体目とも知れぬ敵の喉笛にその鋭い鏃を撃ち込みました。

※残ったアッシュスポーンの灰を数えてみたところ11体ありましたので、恐らく敵は11いたのではないかと思われます。

「今ので最後・・・かな」
「そのようだな では帰るぞ 立てるか」
朱に拍動する灰から鉱石や宝石を回収して。
手早くそれらをまとめるセロが床に突っ伏しかけるRioを支えます。
「あ・・・りがとう」
よろめきつつ何とか立ち上がったRioは火傷を負うセロと自分の身体に治癒を施しました。
「ふむ もう少し肉付きがよければ抱き心地もよさそうだ」
何を言っているのか。
朦朧とした頭で考え込んだRioは肩から二の腕に回されたセロの支えから跳びずさり。
頬を染め唇を噛み締めました。
「この辺りも脂肪が足りない」
自身の胸を指し、からかうように笑う従者の頬をRioの平手打ちが襲います。

聖堂の墓の浄化は完了した。
そう報告に戻ったセロの灰青色の頬が赤く腫れていることを不審に思いながら。
「ともあれ よくやってくれた あの邪悪な者達にさぞや苦しめられたことだろう これは感謝のしるしだ 受け取ってくれ」
長老オスレロスは感謝の言葉を述べ2000枚のセプティム金貨の詰まった袋を差し出しました。

陽の落ちた街路に並ぶ街並みに明かりが灯され。
夕餉の香りが漂います。
スタスタと先行する従士の背を臨むダンマーの従者は小さく舌打ちを鳴らし、冗談のわからない奴だと苦情をもらしました。
レッチング・ネッチ・コーナークラブの扉を前に。
立ち止まるRioはくるりと後ろを振り返ります。
それから腰に手を当てて。
精一杯の虚勢を張り。
相変わらずまっすぐこちらを見下ろす長身のダンマー傭兵に自らの要求を突きつけました。
「今日も明日も明後日も酒場での飲み食いは全部ずっとセロの奢りなんだから(`・ω・´〃) シツゲンノ バツハ  オモイノヨ」
すると灰青色の肌を持つ従者はニヤリと意味深な笑みを浮かべました。
「それはつまり今日も明日も明後日も ずっと傍にいろという意味か」
なぜこの男はドキリとするような発言を平然と言ってのけるのか。
手前勝手な曲解も自信に満ちた発言も、どうしてこの男には似合うんだろう。
返す言葉に窮するRioはダンマー傭兵の緋色の眼差しに射すくめられ、しばしその場に立ち尽くすのでした。


以上でドラゴンボーンミニクエスト『聖堂の墓場からアッシュスポーンを一掃する』終了となります。

『聖堂の墓場からアッシュスポーンを一掃する』はトリビュナルについて触れられることの多いクエストだったのですが、当時トリビュナルとは現人神とダンマー達から呼ばれたソーサ・シル マルマクレシア ヴィベクを指したようです。
トリビュナルとはTES3のMorrowindのDLCタイトルともなったもので、TES3において主人公であるネレヴァリンによって倒滅させられるまで長きに渡りダンマー達の頂点に君臨した者達です。
ロルカーンの心臓から力を得、自らを神と称したソーサ・シル マルマクレシア ヴィベクらはやがては滅びの道を辿りました。
繁栄の源とも滅びの原因ともいうべきロルカーンの心臓。
この心臓はTESシリーズにおいてあらゆる時代、場所に関わり顕現し、時に歴史を変える大きな力を定命の者に与え(タイバー・セプティムの操ったロルカーンの心臓を動力とする巨大ロボットヌミディウムによりアルドメリらはサマーセット島への撤退を余儀なくされタムリエルにシロディールを中心とする大帝国が興る)、時に種族すべてを破滅に導きます(ドワーフことドゥーマーらが一人を除いて種族全員消滅するという悲劇に見舞われる)。
The Elder Scrolls=エルダースクロールズ=星霜の書共々ムンダスに巨大な影響を及ぼすショールことLorkhan's Heart=ロルカーンの心臓を巡る謎は小桜にとっても大いなるミステリィであり物語を紡ぎだす原動力となっております。

次回Skyrimはドラゴンボーンミニクエスト『東帝都社のペンダントを見つけてレイブン・ロックにいるフェシス・アロールに届ける』をお送りいたします。
ネタバレ・妄想・創作等多々含まれると思いますが、「もういろいろ手遅れだよね(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)」と諦観の域に達してしまった皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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Skyrim・レイヴン・ロックにある隠されたエンバーブランド・ワインを見つける(○´゚ω゚`)

注意しておく。
エンバーブランド・ワインや、それに類する密輸品に手を触れてはならない。
衛兵がこのような品を所持していた事が発覚した場合は、例外なく懲戒の対象となり、場合によってはレドランの衛兵の職を解かれる。

ヴェレス隊長“公開通知”



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作を含み、PC&NPCの会話は創作過多の部分もあります。
それらが苦手な方はスルーお願いいたします。
またカラー外部分はほとんどが創作となっております。
「創作は苦手(´・ω・`)ショボ~ン」とおっしゃる方は飛ばし読みしていただけますなら幸です。



イルダリが滅びたという報告を携えテル・ミスリンを訪れたRioはその足でレイヴン・ロックを目指しました。
「五大家のひとつテルヴァンニ家に名を連ねることを許されたにしては浮かぬ顔をしているじゃないか」
暫定テルヴァンニの一員から正式なる一員に昇格したRioをからかうようにテルドリン・セロが囃し立てます。
事を有利に運ぶためのツテは多いに越したことはない。
けれどもテルヴァンニの一員という立場がもたらす影響は利点ばかりというわけでもなく。
暁色に霞むブルワークを見つめるRioは複雑な笑みを湛えました。
ネロスはとても賢く偉大な魔術師である。
それは認める。
けれど人を人とも思わない冷酷な一面を持ち、それがたびたび悲劇を生み出してきたこともまた事実。
テルヴァンニの大魔術師の意のままに動かされる駒となるのではなく対等な信頼関係を築き上げていくことは可能なのだろうか。
心の内で自問自答を繰り返した挙句、望んだ構想の実現が極めて困難であるとの結論に達し、小さなため息をつくRioなのです。

レイヴン・ロックの東門を抜け市場に続く道を歩いて行くと、前方より見覚えのある顔が近づいて来ます。
それはモディン・ヴェレス隊長でした。
「こんな朝っぱらから何か特殊な任務に励んできたのか」
親しみの籠もるヴェレス隊長の語り掛けに、隊長こそこんな朝早くから巡回が必要なのかと。
朝となく夜となく働き続けるダンマーの友人の身体を気遣いつつRioも言葉を交わします。
「カリウス将軍と彼に操られたアッシュスポーン共が討伐されたとはいえ相変わらず一定数のアッシュスポーンが街の周辺に出没しては民を脅かしている 故にのんびり寛いでばかりもいられないのだ それに・・・」
「それに(゚ー゚*?)」
何かを言いかけて口ごもるヴェレス隊長の言葉尻を捉え、Rioは好奇心から追求を始めました。


ドラゴンボーンミニクエスト『レイヴン・ロックにある隠されたエンバーブランド・ワインを見つける』

「熟練の戦士でもささいな気まぐれが仇となることがあるのだ」
言わんとすることがわからないとRioは首をかしげます。
するとヴェレス隊長は眉をひそめ苦笑いを浮かべました。
「ほとんど問題になることはないが 積もり積もれば仕事への支障をきたす つまり・・・」
「つまり(゚ー゚*?)」
観念したように向き直るとモディン・ヴェレスは心を占めて離れないとある問題について語り始めました。
「悩みの種とはエンバーブランド・ワインという酒についてなのだが」
その酒をすこぶる気に入ってしまった部下数名の最近の行状について悩んでいる。
素行が目に余るほどの問題となってきたのだとヴェレス隊長は深いため息をつきます。
「あれはひどいものだ 強い上に依存性が高い 瓶1本空けられず卒倒する者さえ出る始末」
「どこかで聞いたような話だわ(〃▽〃;) アハハ」
サングインことサム・グエヴェンとの呑み比べで正体を失い記憶を飛ばしてしまうまで深酔いしてしまった前科を持つRioは乾いた笑いを響かせました。
「ともあれ あのワインを部下達がどこに隠しているのか それさえ分かればこの手で酔いを醒まさせてやれるんだが」
ヴェレス隊長は節くれだってはいても長く整った人差し指を額に添え、トントンと二度三度軽く叩いてみせます。
レイヴン・ロック中を悠長に家捜ししているような暇はない。
それに目星をつけた場所の調査に集中しなければエンバーブランド・ワインは不穏な気配を察した部下により隠し場所を変更させられてしまうだろう。
「Rion○idよ いやレイヴン・ロックの救世主よ もう一度頼まれてはくれないか」
ヴェレス隊長の呼びかけにRioはコクリとうなずきました。

※サングイン=サム・グエヴェンとの呑み比べにつきましてはSkyrim②ホワイトラン偏其の三をご覧くださいませ。

ブルワーク内にエンバーブランド・ワインを置いておくほど部下達は間抜けではない。
ヴェレス隊長の言葉を思い出し、Rioは歩を緩めました。
大都市とは言わないまでもレイヴン・ロックはソルスセイム最大の街。
この広いレイヴン・ロックを当てもなくさすらうには効率が悪過ぎる。
「それでどうする」
レイヴン・ロック市街を一望し、ゆっくりと腕組みをするセロが従士の意見を仰ごうじゃないかと目を細めます。
「ワインは自宅には置いてないと思うの(`・ω・´)」
「なぜそう思う?」
「伴侶や子供に見つかれば大切な嗜好品を取り上げられてしまうかもしれないもの 何よりそうたびたび仕事仲間が集えば嫌でも近所の噂になってしまうわ|ω・)b」
もしも自分が当事者であれば、一体どこに件のワインを隠すだろうか。
仕事場でも家庭でもない場所。
仲間内で酒盛りをしても大して怪しまれない安全なスペースが確保できるところ。
「どこか人気のない廃屋ならどうかしら(゚ー゚*?)」
「周囲に民家のない空家であれば数人が身を隠しつつ酒を呑み多少羽目を外したところでそうそう咎められたりはしないだろう」
Rioとセロは同じひとつの答えに到達しました。

空家になったレイヴン・ロックの家といえば、レドラン家の評議員レリル・モーヴァインからRioに下賜されたセヴェリン邸が真っ先に思い浮かびます。
しかし一応の戸締りは行い、それなりの頻度で行き来しているはずのセヴェリン邸において。
いかに留守がちとはいえ山賊やならず者ならぬレドランの衛兵が酒呑みたさに忍び込んでいるなどとは考えられない。
辺りを見渡した後、Rioは手にしたレイヴン・ロック市街図に目を落としました。
「セヴェリン邸の手前対面に長らく使われていない廃屋がある」
従士の背後に立つセロがダンマーにしては長身の身を乗り出し、覗き込んだ市街図の西域、セヴェリン邸の正面一帯を指差します。
「少し前にモーンホールドやヴァーデンフェルから流れて来た避難民に仮の宿をこしらえてやった場所だ」
他人に宿の世話をしてあげられるほど懐具合は暖かかったんだと茶化すRioに。
「まあな・・・」
セロはニヤリと笑みを湛えました。
「幸いあの頃は金払いのいいノルドに雇われていたんだ」
「今は金払いのよくないノルドに雇われているって|ω・)?」
「いちいちつっかかるな」
熟練のダンマー傭兵は軽くRioの額を指先で小突きます。
「その雇い主は動物の皮を身にまとい顔に刺青を入れていた 生粋のノルドといういでたちで血にも飢えていた 富や栄光への執着たるや底なしで しかも究極の頑固者だった あれほど厄介な雇い主は初めてだったさ」
それでも金払いはよく、気前もよかった。
報酬にさえ有りつけるなら多少の厄介事には目をつぶるつもりだった。
「どのような局面であれ相応に対処できる自負もあったからな」
キチン装備越しにもそれとわかる精悍な身体を朝日に曝し。
胸を張り腕を組むセロはそこで一呼吸置き、不意に眉をひそめました。
ところがある日ホワイトラン郊外から一人の山賊が逃亡を企てた。
「そいつを追い 我々は丸々二晩命がけの鬼ごっこに興じた ところが逃亡者は今まで見た中で一番でかい山賊の野営地に飛び込みやがった」
すっかり話に惹き込まれ青い瞳を輝かせるRioを見遣りながら。
セロはかつての雇い主が辿った顛末について語り続けます。
「雇い主は私を見てこの世のものとは思えないほど恐ろしい笑みを浮かべた その瞬間悟ったよ 彼には二度と遭う事はないだろうと」
その地点で互いの利益に基づく雇用関係は終焉を迎えた。
当然のことながら雇い主であるノルド男の怒りはすさまじく。
契約を勝手に破棄した手練のダンマー傭兵を罵倒し嘲り拳を繰り出した。
「それで(゚ー゚*;?)」
「殴られてやったさ 生命を失うことに比べれば2・3発殴られてやることくらい造作もない」
それから無謀という名の勇気を盾に元雇い主たるノルドの男は単独で野営地に乗り込んで行った。
後日、ホワイトランの衛兵らの手によって彼の遺体は回収され、彼を偲ぶ数人の者達に囲まれ野辺に送られたのだという。
「覚えておけ 傭兵は主に絶対の忠誠を誓う騎士ではない 従士が失態を演じれば情け容赦なく切り捨てる たとえどれほどの大金を積まれようともだ」
レッドマウンテン噴火を経、傭兵稼業で生計を立ててきたセロのそれは生き残るための信念であり身を守るための処世術でした。
「従者に愛想を尽かされることのないよう できる限りの努力はしてみるわ」
そう応え。
目的地である廃墟に向かって歩き出すRioの後姿を見つめるセロは、
「期待しているぞ」
揶揄めいた激励を綴ると己の従士の後方に従いました。

廃屋内には飲み掛けだったり未開封だったりのノルド・ハチミツ酒にマッツェ、フリンなどの酒瓶が転がり。
書籍“毒の歌 4巻”及び“ある‘スクゥーマ喰らい’のダンマーの告白”“5つの遠い星”などが散乱しています。
かすかに漂う酒気や食べ残しのパンくずの様子から最近何者かがこの廃屋を訪れたのは確かなようで。
Rioは壷や荷箱を漁ります。
「ほう ベッドロールもそのままじゃないか」
なんならここで肌を寄せ合い少し暖まっていくかと軽口を叩くセロからぷいと視線を逸らし。
二階の捜索に乗り出したRioは蜘蛛の巣を払いのけ、樽や木箱の中身を検めました。
「ニンジンに塩 キジの胸肉」
けれども肝心のエンバーブランド・ワインについては雫の一滴すら残されてはいないようで。
隠し部屋や地下室の類も見当たりません。
「そんなはずは・・・」
何度も1階と2階を往復したRioは宛が外れたとばかり、へなへなとその場に座り込みました。
気がつくとセロの姿が見えません。
(危険を伴わない調査でさえ満足にこなせられない雇い主に見切りをつけたのかな)
ぼんやりとRioは廃屋の天井を見上げます。
ここに吹き抜けがあれば煙る灰色の空を見渡せるのだろうか。
そんなことを考えながらベッドロールに仰向けに倒れ込んだRioの視界に自らを見下ろすふてぶてしいダンマー傭兵の笑顔が映りました。
「なんだ 従者が調査を続けているというのに従士はのんびりお昼寝か」
憎まれ口を叩くセロの左手には一本の見慣れない形の酒瓶が携えられていました。
「それは・・・!」
慌ててベッドロールから身を起こすRioの頬に酒瓶を寄せ。
「エンバーブランド・ワインだ 残り7本も廃屋外の樽に隠してあったぜ」
戦における腕前もさることながら頭も相当切れることを証明してみせたダンマーの傭兵は、おもむろにしゃがみ込むや主の頭に右手を載せ、いっしょに来て運ぶのを手伝ってくれと目配せしました。

エンバーブランド・ワインと共にブルワークを訪れたRioを招き入れるヴェレス隊長がドラゴンボーンを誉めそやします。
「ありがとう! お前ならきっと見つけてくれると信じていた これで配置中に居眠りをする衛兵はいなくなる 街の治安は守られるだろう」
「発見したのはあたしじゃなくて・・・(´・ω・`;)」
そのワインはセロが見つけてくれたのだと。
弁解しかけるRioの口元を灰青色の従者の掌が覆います。
「礼の言葉はもう十分だ それよりも報酬の金をいただこう」
「ああ そうだったな」
うなずき返すヴェレス隊長はセプティム金貨の詰まった袋を差し出しました。

落日にほのかなオレンジ色に染まるレイヴン・ロックの街中を今夜の宿と暖かい食事を求めRioとセロは歩を移してゆきます。
いつの間にか肩を並べる長身のダンマー傭兵を見上げ。
「はい これがセロの取り分(*・ω・)つ○」
Rioは一度は受け取った今回の報酬である金貨を袋ごと端正な面立ちに無精髭の目立つ従者の眼前に掲げました。
「お前は金勘定もできないのか」
せっかく稼いだ金を全部子分に分け与えていては早晩破産だ。
セロは辛口の助言で従士をたしなめます。
「あたしは宝石や書籍 それにお酒をもらったからいいの それにあなたの前の主は気前がよかったんでしょ|ω・´) アタシダッテ フトッパラニ ナレルンダカラ」
「別にお前からもらえる報酬に不満があるわけじゃない」
「とにかく今日の手柄はセロのお蔭だもの だからこの金貨はセロのものよ|ω・´;) ジョウシキテキニ カンガエテ」
何に対抗心を燃やしているんだか。
憮然とした表情で従士を眺め、セロはぼそりと独り言をつぶやきました。
「ノルドの強情さは民族由来のものらしい」
「ん? 何か言った(゚ー゚*?)」
「いいや なにも」
好奇心旺盛なドラゴンボーンの青い眼差し。
それは故郷ブラックライトのかつての空を思い出させる。
「報酬は好きに使えばいい それよりお前がスカイリムに行くときはいっしょに連れて行ってくれ ソルスセイムではもう充分過ぎるほどの時間を費やしたからな」
突然のセロの申し出にとまどうRioは従者の心の内を慮りながらひとまずコクリとうなずきます。
すると武術に秀で怜悧な思考力を併せ持つダンマーの傭兵は晴れやかな笑い声を灰の降りしきるレイヴン・ロックの街中に響かせました。


以上でドラゴンボーンミニクエスト『レイヴン・ロックにある隠されたエンバーブランド・ワインを見つける』終了となります。

今回の『レイヴン・ロックにある隠されたエンバーブランド・ワインを見つける』もアレンジが多用されております。
本来のクエスト経過を知りたいとおっしゃる方はぜひ一度ダウンロード版を含めたゲームをプレイしてみてくださいませ。
とはいえテルドリン・セロの以前のノルド種の雇い主についての件は脚色してあるとはいえ実際彼が話してくれる内容が元となっております。

実はエンバーブランド・ワインの捜索に関するクエストにトライするは二度目のはずなのですがストーリー内のRio同様、Re○m扮する小桜は廃屋内の1Fと2Fを行ったり来たり往復を繰り返す羽目に陥りました。
すっかり『レイヴン・ロックにある隠されたエンバーブランド・ワインを見つける』クエストをどのようにして解決したのか忘却の彼方状態でした。
というわけでロケ地である廃屋内の箱という箱、壷という壷はひっくり返され、まさに家捜しされきった状態を呈しておりました。
こちらでは廃屋外の樽(正確には廃屋の隣の倒壊済みの家々の中央付近に放置されている樽からなのですが)よりテルドリン・セロが見つけて来てくれたと脚色してありますが、実際のゲーム内ではそのような展開にはならず。
疲れ果てたドヴァーキンこと小桜が見つけ出し、ようやくクエストが進んだという具合です。
それはもう血眼になって探しましたです、はい。
「うちのフォロワーはワイン見つけ出して来てくれないんですけど(`・ω・´) フグアイデスカ?」
と不審に思うプレイヤー様もいらっしゃるかもしれませんが、それがクエストの標準スタイルです。
どうか間違ってもフォロワーさん達をお責めになりませんようお願い申し上げます。

次回Skyrimはドラゴンボーンからミニクエスト『聖堂の墓場からアッシュスポーンを一掃する』&ミニクエスト『ミロール・イエンスのためにネッチゼリーを集める』をお送りいたします。
ネタバレ・妄想・創作など席巻するかと思われますが、「もう最後まで突っ走っていいよ(*・ω・)」と諦めムードな皆々さまのお越しを心よりお待ちしております。

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Skyrim・旧友(`・ω・´;)

私はネロスの裏切りのせいでまだ衰弱している。
体力が戻ったら、かつての主への復讐を果たそう。
体の内側で脈打つハートストーンの力は、自分でも感じ取れる。
それを上手く利用する方法を見つけ出さなくては。
それができたら、奴に血と炎と灰で購ってもらおう。

私がネロスの大失敗の後も生きてこられたのは、ハートストーンの力だ。
私は骨と灰と魂とを結び付け、自分の命令に従うしもべを呼び出す事ができるのだ。
この鉱山労働者たちも、宝探しの連中も、ネロスの手下だ。
まず獣のようなリーダーから死んでもらおう。
何人かは捕虜として残しておこう。
実験の被験者となる者が必要だ。

もう被験者となる者もいない。
ニヤを除いては。
彼女のために特別な実験を取っておいた。
ネロスを直接攻撃することはできない。
だが、彼の人生を不愉快なものにしてやる事はできる。
私は彼の執事を殺し、家を萎れさせてやった。
もっと腕の立つ手駒が必要だ。

“イルダリの日記 第1・2・3巻”より抜粋



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

流れはゲーム内のストーリー通りとなっておりますが、ネタバレ・妄想・創作等が随所に含まれますので、ゲーム本来の正確なクエストの流れやPC&NPC間の会話などが知りたいとおっしゃる方はSkyrimをプレイした後、足をお運びいただけますようお願い申し上げます。


ギルデンホル墓地からの帰り道、マスター・ネロス直属の女錬金術師エリネア・モスレンと偶然出くわしたのが運の尽き。
レイヴン・ロックへの道程をテル・ミスリンに至るコースへと変更する成り行きとなりました。
「マスター・ネロスが自分の代わりに調査を行ってくれる者を・・・もちろん優秀な者に限られるけど探している Rion○idだったかい? あんたならきっと適任だわ」
厄介事を対処してくれるなんでも屋を捕まえたと。
エリネアは満面に笑みを湛えてみせました。
先行するエリネアの後ろに続くRioの傍らに進み出るテルドリン・セロが問いかけます。
「ネロスというのはあのテルヴァンニ家の冷酷無慈悲と呼び声高い魔術師のことか?」
マスター・ネロスの噂は当然のことながら長らく傭兵稼業に身を置くセロの耳にも届いているらしく。
コクリとうなずくRioなのです。
「生命が惜しいのなら あのキチガイ魔術師には深入りしないことだ」
的確な忠告を与えつつも、その舌の根も乾かぬ内に、
「だが破格に稼げる仕事なら手を貸してやらないでもない」
独白を紡ぐセロがほくそ笑みます。
かくしてネロスの提示する無理難題という名の謎にまつわる冒険が再び幕を開けることとなるのです。


ドラゴンボーンサブクエスト『旧友』

「偶然にしては多すぎる 最近の面倒事の裏で何者かが糸を引いているはずだ」
「何者かに狙われているのか?」
愚痴をもらすネロスを興味深そうに凝視するセロが問いただします。
「そのようだ」
そう返答を返すやテルヴァンニのマスター・ウィザードは苛々とした様子で室内を闊歩し始めました。
「私には敵が多い モロウウィンドにはそれこそ無数にいる」
そいつは重々承知しているとばかりセロは目を細めました。
「ただし今回に限ってはソルスセイムにいる何者かの仕業であろう」
「ほほう」
ネロスの言い分を受け流し、セロは背もたれのついた椅子にドカリと腰を下ろします。
「で 報酬は?」
単刀直入かつそつのないセロの報酬要求に眉をひそめながら、
「ふん! 礼儀をわきまえぬ従者を雇ったものだ まずはこの指輪を身につけテル・ミスリンを歩き回ってみるがいい! 何か見つかったら その時こそ賞金や見返りの話をしてやろう」
マスターウィザードは自身の左中指より指輪を抜き取るやRioに投げ放ちました。

指輪を嵌め歩き回るだけでいいとはどういうことなのか。
訝しげに首をかしげるRioに薄ら笑いを浮かべるセロが補足を付け足します。
「つまり指輪を嵌めていると何か厄介事が舞い込んでくるってことなんだろう」
右手親指に嵌めたネロスの指輪を見つめるRioは、なるほどとうなずきつつ目をしばたたかせました。
すっかり夜の帳に覆われたテル・ミスリン周辺に目を凝らし、辺りを覗い、Rioはひたすら歩き続けます。
すると浜辺付近からチラチラと薄紫がかった白い光が漂い。
思わず海岸に向かって駆け下りるRioの行く手にアッシュスポーンの先兵が立ちはだかりました。
Rioがグレートソードを鞘より滑らせるより早くミラークの剣を右手に振りかぶるセロが跳躍を果たします。
セロの片手剣がアッシュスポーンの脳天を割り、続くRioの携え持つ幅広の刃が灰の亡霊の腸を切り裂きました。
瞬く間に灰燼と化すアッシュスポーンの亡骸からスポーン・アッシュとクジャク石の鉱石を剥ぎ取り。
Rioは頭を巡らせます。
(棺から薄紫色の光が!)
小さな墓場の一角に設置された棺桶から紫がかった淡い光が放たれ。
近づいてみると石棺にはイルダリという名が刻まれていました。
「イルダリ・・・!?」
顔色を変える従士を見咎め。
「知り合いなのか?」
腕前に絶対の自信を持つダンマーの傭兵が興味津々の面持ちで問いかけます。
するとRioの脳裏にハートストーンを埋め込まれたファルクス・カリアス将軍の姿が鮮やかに映し出され、その背後よりハートストーンを掲げる魔術師の影が揺らめきました。
永遠の生命が欲しくはないか。
絶大な力に浴したいとは思わぬか。
タムリエルの覇者となりムンダス全てを掌中に収める。
レマン・シロディールやタイバー・セプティムですら叶えられなかった夢と野望。
それらを叶えるための秘宝がこの手にある。
ほうら、お前の身体にもこの奇跡の心臓を埋め込んでやろう。
「いやっ!」
刹那、弾かれるように身を起こし棺を前に飛びずさったRioは頭を激しく左右に振りました。
「おい!」
はっとして顔を上げたRioの瞳にいつになく真面目な表情のセロが映ります。
「大丈夫か?」
「だいじょう・・・ぶ」
こめかみに脂汗を滲ませるRioはセロに支えられながら辺りを見渡しました。
そこにはカリアス将軍の姿も謎めいた魔術師の影もなく。
ただ薄紫の光がぼんやり宵闇に瞬いています。
「得体の知れぬ亡霊に乗っ取られたわけではなさそうだな」
軽口を叩くセロは、しばらくここに腰掛けていろと。
イルダリの棺に並ぶ石棺にRioを誘導しました。
「で まだこの件について調査するつもりか?」
Rioが落ち着きを取り戻すのを見計らい、セロは任務続行か否かの確認に移ります。

※イルダリに関するクエストにつきましてはSkyrim⑯『死者の行進』をご覧くださいませ。

結局任務を続行すると言い張る従士に押し切られる形でテル・ミスリン周辺の探索は続きます。
「アッシュスポーンとの心中は御免だ」
撤退をほのめかすセロは聞き分けのない従士を見遣り。
「ノルドは強情で困る」
聞こえるような大声でそう独り言をつぶやきました
イルダリの石棺内で見つけた沈静の杖とハートストーン。
Rioが持ち帰ったそれらを目にするやネロスは眉をひそめ片頬を歪めました。
「ハートストーンか ふむその石が灰に命を与えることは何十年も前から知っていたが」
とはいえハートストーンが効果を及ぼすためには遺体が必要だ。
一体そのハートストーンをどこで見つけたのか。
マスター・ウィザードは真相に辿り着くため、いくつかの質問を投げかけました。
Rioとネロスの間に割って入るセロがひとつの名前を提示します。
「イルダリ こいつに心当たりは?」
「イルダリだと?」
ハートストーンが納められていた場所はイルダリと銘打たれた棺の中だった。
セロがそう告げた途端、ネロスの顔に狼狽が奔りました。
「イルダリはタルヴァスの前に私の弟子だった女だ」
「ほう ならばその身に降りかかる災難は概ね自業自得ということじゃないのか?」
セロに核心を突かれ。
ネロスは眉間に一層深い皺を刻みます。
ひとしきり押し黙ったかと思うとテルヴァンニの大魔術師は反論に転じました。
「イルダリはハートストーン関連の実験に際し被験者として志願してくれたのだ」
危険を伴う実験であることは彼女も重々承知していたはず。
大切な被験者を失ってしまったのは大いなる損失。
私こそが困っているのだと。
開き直るネロスが自らの心情を吐露します。
大いなる損失という件を聞いたセロは不愉快そうに鼻を鳴らし舌打ちを響かせました。
「でも棺に納められていたのはハートストーンと杖だけでイルダリの死体なんてなかったのに(-ω-;)」
「なんだと!? そんなはずはない!」
Rioのつぶやきにネロスは突然声を荒げました。
「もっとも 死なずに生き延びたとすれば話は別だ」
ハートストーンの影響で生死の境をさまよい生き返ったのだとすれば。
そうなのだろうか?
「イルダリが実は生きていて自身を苛んだ私への復讐を企んでいると!?」
「なるほど そいつは恨まれるのも当然だな」
身体を預けていた椅子から身をもたげ立ち上がったセロはそう吐き捨てるとRioの腕を鷲掴み、黙っていろと後ろに押しやります。
「真相は究明された 調査は終わりだ とっとと払うものを払ってもらおうか」
唇には微笑を浮かべつつもセロの目は決して笑ってはおらず。
おそらくは同胞であろう被験者イルダリに行った生体実験を咎め、残虐非道なマスター・ウィザードに対しセロは嫌悪を顕わにします。
「いいや 待て! ここまできて手を引くなど断じて許さぬ! セロと言ったか 帰りたければ貴様だけ尻尾を巻いてどこへなりと帰るがいい だがドラゴンボーンよ お前はすでに我らテルヴァンニ家の一員だ 所属する大家を受難より救うは当然の理」
踵を返し浮遊装置に手をかけるセロの背に罵倒を浴びせかけネロスはRioに向き直りました。
「冷血漢の老いぼれがほざきやがる!」
憎しみの炎を双眸にくゆらせるセロがネロスの胸元に掴みかからんとするのを制し。
次は何を為すべきか。
静かにRioが問いかけます。
「呪文で具体的な答えを探ろう 待っているがいい」
それからテルヴァンニの大魔術師は太陽と月と星々に祈りを捧げ、魔法を駆使し、イルダリ・サロスリールの行方を辿り始めました。
上位魔法の爆発と共にネロスは天啓を受けたかのごとく身を震わせ叫び声を上げます。
「ハイポイント塔へ行け!」

無理して付き合う必要はないと断わりを入れるRioを睨みつけ、腕利きのダンマー傭兵は厭味を並べ立てます。
「テルヴァンニの一員として迎えられただと? あの血も涙もない一族に加担したわけか」
お前はもう少し脳の詰まったノルドかと期待していたがとんだ見当違いだった。
ドラゴンボーンなどと讃えられる英雄も結局は権力に屈するものなのか。
信頼するに値せぬ者よと。
セロは己の従士に罵詈雑言を浴びせかけます。
するとRioは歩みを止め、すぅっと息吸い込むとその思いを綴り始めました。
「名誉も地位もいらないと思っていた 財も必要なときに必要なだけ手にすればいい そんなものに頼らなくたって幸せになる方法はいくらだってある 今だってその思いは変わらない」
けれど経験による知識や行いから生ずる実績を備えた者とそうでない者とではおのずと発言の重みは異なってくる。
戦争や突如ふりかかる災禍。
デイドラの戯れに対抗する手段。
神々の課した運命に抗う術と協力者達。
一刻を争う場面で自らを証立てる手段があるのとないのとでは状況に雲泥の差が生じてくる。
誰が見ず知らずの肩書もない他所者の言葉に耳を傾けるというのか。
信用を築くために要する時間により采配が遅れ大切な命が失われるかもしれない。
富や名声は邪魔になるばかりではない。
称号にひれ伏す者達から貴重な情報を引き出すことができるかもしれない。
暗殺者達の特殊な人脈や闇に潜む者達だけが持つ結束が復讐の道を切り拓くこともある。
盗賊達のコネクションが貧困を打破する鍵となり得るかもしれない。
反対に善き神々の創造せしものが人々の生活や世界そのものを脅かさないとも限らない。
正義を貫き良心という感情だけに突き動かされた結果、失いたくなかった本当に大切なものを失ってしまうこともある。
「錬金術の素材が毒のも薬にもなるように名誉も地位も富も力も扱い方次第で破滅にも救済にも繋がるんじゃないかしら?」
Rioの語りかけに耳を澄ましていたセロの不機嫌極まりないという表情は次第にやわらぎ。
いつしか憧憬を伴う驚きが支配してゆきます。
「詭弁だな だが驚いた お前一体何年生きてきたんだ?」
「20年・・・くらい?」
数千年の時を経たとて権力や私欲だけに捕らわれるエルフもいるというのに。
ようやくセロの赤い双眸に耀きが甦り生気の籠もる暖かな光がともりました
哲学や思想思念は定命の者を率いる求心力となる。
何より老若男女を問わず相手を魅了し篭絡する起爆剤と化す。
この女はそれをわかっているのか。
いや無意識の内に本能から口走っているのか。
「どう理由をつけたところでネロスのやり口に賛同はできない」
しかしここできっぱり手を引いてしまえば今後のRioの動向に立ち会えない。
そいつはそいつでつまらない。
ではハートストーンに穢されたイルダリの運命を見届けにいっしょに来てくれるのかと問うRioに、
「いいだろう つき合ってやろう 私の気が変わらぬ内にさっさと連れて行け」
セロはつぶやき吹っ切れた笑顔を見せました。

マスター・ネロスが示した目的地、ハイポイント塔は倒れそうな交易所の南西、フロストモス砦の北の山岳地帯にありました。
入り口付近の灰から突如姿を見せる数体のアッシュスポーンを討ち倒したRioとセロは奥へと続く細い石段を駆け上がります。
灰に半ばうもれた螺旋階段を下って行くと、踊り場にインク壷や羽ペンに並んで一冊の使い古されたノートを発見です。
表紙にイルダリの名が記された日記には、マスター・ネロスへの恨みつらみの他、ハートストーンを使いこなしてみせるという恐ろしい野望がしたためられていました。
「ネロスもネロスだがこの女も相当な愚か者だな」
Rioの傍らでイルダリの日記に目を通すセロは嘲笑を滲ませ、崩れそうな螺旋階段を蹴り上げました。
最下層に到着したRioはそのまま更に奥へと繋がる一本道を進みます。
ホールを階段越しに見遣り拍動する蜘蛛の卵に矢を射掛けます。
するとすでに床面を徘徊していたらしき2体の蜘蛛が物音に導かれホール中央に躍り出ました。
Rioの手を離れた第二、第三の矢が白スパイダーらを穿ち、弾き飛ばされた蛛形類らは屍を重ねてゆきます。
「大剣をぶん回すシーンばかり見せ付けられてきたが 弓も使うのか」
手持ち無沙汰にミラークの剣を弄ぶセロは相変わらずの軽口を叩きながら辺りを覗います。
「実は近接武器より弓の方が得意なのよ(〃▽〃) エッヘン」
その直後、ドラゴンの骨の弓を片手に胸を張ってみせる従士を庇うように立ちはだかったセロは横道から跳びかかる白スパイダー3匹を斬り伏せました。
「腕自慢もいいが警戒は怠るなよ」

ミラークの剣を振るい蛛形類の体液を拭い去る従者の鍛え抜かれた背中を見つめながらコクリとうなずくRioなのです。
まるで葉脈のようにあちらこちらに分かたれる道を行くRioにセロが警鐘を鳴らします。
「ウォーロックは黒魔術のエキスパートだ 用心して進め」
心得たとばかり。
いつにも増して慎重に歩を進めるRioは遠目から鏃で脈打つ卵を破壊してはジャンピング・フロストバイトスパイダーを討ち取ってゆきます。
蜘蛛の巣をファイアボルトで焼き。
ルビーにサファイア、アメジストの鉱石をつるはしで採掘しつつ蛇行する道を下って行くと、いつしか道は途絶え、迂回を余儀なくさせられました。
仕方なく元来た道を辿り、白スパイダーらを掃討したホールから右に伸びる通路を選択します。
突如卵嚢を割り、這い出るジャンピング・フレイム・スパイダー。
驚愕に一瞬棒立ちとなったRioはフレイム・スパイダーの自爆に巻き込まれ火傷を負ってしまいました。
「ぼけっと突っ立ってると黒焦げにされちまうぞ!」
ようやく後ずさり始めたRioを後方に押し退け。
ミラークの剣と盾を掲げるセロが前方に駆け上がりフレイム・スパイダーの残党の討伐に当たります。
「痛っ・・・」
稲光のまばゆさに目を細め。
Rioは加勢を図る敵の行方を探りました。
(右前方からも攻撃が!?)
敵の増援による追撃かと思われた遠隔攻撃が中魂石を擁するポールから放たれたものと悟ったRioは魂石の排除のためポールへの突進を試みます。
左手を大きく伸ばし中魂石を掴み取っては振り返るRio。
その後方から残党の始末を終えたセロも合流を果たします。
網目のような細道を時に隠密体勢にて。
時に大胆にも乱戦上等の構えで駆け抜けます。
3体のアッシュスポーンをそれぞれ一矢で屠り去るRioの弓さばきにセロが賞賛の口笛を鳴らしました。
遥か前方のポールにまたも中魂石が設置されているのを視認するや、今度は番えた鏃で魂石だけを弾き飛ばしてゆきます。
「不意討ちに面食らっていたのと同じ人物とは思えないな 血路を開く度胸も複数の敵への対処も悪くない」
するとセロはヴィルカスと同じようなことを言う。
そうつぶやきRioは肩を揺らしました。
従士の掌に拾い上げた魂石を落とすセロが、ヴィルカスとは誰だと物問いたげに視線を送ります。
そんな素振りに気づくことなく。
めくるめく戦いに備えるRioはもう一度深く身をかがめました。

次の小部屋には魔法陣が敷かれ、足を踏み入れた途端、落石の罠が発動します。
しかしすでに異様な気配を察知していた二人は咄嗟に難を逃れ、崩落から身を守りました。
アルケイン付呪器に並ぶ魂石を回収し進んで行くと道は二手に分かれました。
「右奥は牢屋のようね 白骨死体が屍を晒してる(`・ω・´;)」
何もないとは思うが一応調査はしておこう。
足音を忍ばせ牢屋付近に近づいたRioは右手に蠢く人影を認めギョッとした形相のまま立ちすくみました。
「またアンブッシュでも喰らったのか」
小声で囁くセロの視界に生きた人間の女の姿が飛び込んできます。
「邪悪なウォーロックの根城に生存者がいようとは思いも寄らなかったな」
独白めいた調子で綴るセロと牢屋に向かうRioがステルスを解くや、捕らわれの身のダンマーの女囚人は命乞いを始めました。
「私はニヤ 助けて! お願い!」
そういえばイルダリの日記にもニヤという名前が記されていた。
ニヤだけは助けてやろうかなどと。
ハートストーンに精神を侵されつつあるイルダリに憐憫の情をもよおさせていた人物。
彼女がそうに違いない。
「ドアの鍵を開けて! 早く!」
精鋭の鍵を開錠したところ、ニヤは安堵のため息をつき感謝の言葉を並べました。
「本当にありがとう もう少しであの魔女に殺されるところだった」
どうやらニヤはハイポイント付近で鉱石を掘り出す鉱山夫だったらしく、突如姿を現したイルダリに捕らえられてしまったようでした。
ここを訪れた当初のイルダリはひどい傷に苛まれ。
恐ろしい魔術師とはいえ痛み苦しむイルダリを見過ごしにはできず。
気の毒に思ったニヤはイルダリが回復するまで献身的に看病したのだと言う。
(だからニヤだけは生かしておこうなどと日記には記されていたのね|ω・))
イルダリの日記の一文を思い出しRioは小さくうなずきます。
「でもイルダリは私達を真夜中に襲撃し恩を仇で返した 死ななかった者は捕虜にされてしまったの」
彼女は囚人を使い実験やそれ以上に恐ろしいことを繰り返した。
そこまで語るとニヤはこらえていた嗚咽をもらしました。
それから自分が最後の生存者であり仲間は全員痛ましい死を迎えたと訴えるや震える手でRioにすがりつきました。
「彼女を・・・イルダリを見つけたら簡単には死なせないで! 仲間の無念を晴らして!」
ひとしきり声を上げて泣き崩れたニヤはよろめきつつも立ち上がると出口に向かい駆け出しました。

ニヤが掃討の終わった経路を辿るのを見届けて。
Rioは再び調査を再開します。
伸びる坑道を抜けた上方に青白く耀く杖を手に佇む女魔術師の姿が映し出されました。
「どこかのゴロツキが私を始末できると思うなんてネロスはバカね」
(イルダリ・サロスリール!?)
悪態はつきながらもこちらの居場所を正確に捉えているわけではなさそうで。
臨戦態勢を整えるRioはステルスを保ったまま不意討ちを狙いの一矢を番えました。
しかし高みの見物に興じていたイルダリはすぐさま姿を消し、代わってアッシュスポーンらが闇間に放流されてゆきます。
朱色に明滅する灰の化物らを2体、3体と斬り伏せ。
召喚された雷の精霊を撃ち砕きます。
「お前は隠密を維持していろ いざとなれば私が囮になろう」
ステルスから巧みにアッシュスポーンの喉笛を切り裂くセロが確実に突破口を切り開いてゆきます。
次々と挑みかかって来る敵を連携によって退け。
組まれた足場を上りつめると、そこにイルダリの姿はなく。
ただ一冊の日記が残されていました。
「イルダリの日記 第3巻・・・」
2巻がまだどこかにあるのだろうと辺りを見回すRioにセロが1巻と3巻の狭間を埋める1冊を差し出します。
「ニヤの繋がれていた牢獄のテーブルにあったのを拝借しておいた」
武器の扱いに長けているばかりでなく、このダンマーの傭兵は人並みならぬ洞察力や観察眼も併せ持っているようで。
薄暗がりに鋭い光を放つセロの赤い瞳に射すくめられ。
イルダリの日記を胸元に抱えるRioはその呪縛から逃れるように後ずさりました。
ほんの一時でありながら永遠とも思われる沈黙が流れ。
やがてかすかな笑みを湛えたセロは、ともかく奴を追いかけようと前進を促します。

上に下にと架け渡される粗末な板造りの橋を越え。
曲がりくねった坑道を進むRioの前に再び3体のアッシュスポーンが立ちはだかりました。
間髪入れず引き絞られた矢羽がRioの指先を離れ、鏃が標的を貫通するその度に朱に明滅を繰り返す灰の山が築かれてゆきます。
一度は抜いた暗緑色のミラークの剣を鞘に収め。
セロは隠密体勢を崩すことなく己の従士に付き従いました。
「分かれ道だわ」
「左はどうやら行き止まりのようだ 右は出口に繋がる通路のようだが」
イルダリが逃亡や反撃を企てているなら右に向かった可能性は極めて高い。
「用心して進め」
落石が左坑道を埋める様を見下ろすセロが注意を喚起します。
坑道には珍しく煌々と耀くシャンデリアの吊り下げられた橋を渡り辿り着いた先は上段と下段に分かたれた中ホールでした。
(下からじゃ上手く弾道が測れない。それに石柱上に据えられた魂石から発射される火炎によって火達磨にされてしまう|ω・;))
「火達磨にされるくらいどうってことはないが これ以上あの狂ったウォーロックに逃げ惑われては厄介だ」
従士に倣い上層部を見上げるセロが左脇道を指し示します。
そこには階上に至る横道が設えられているようで。
忍び足で横道を辿るRioは正面前方にイルダリらしき女魔術師の影を捉えました。
「お前の得意とする弓で何者に襲われたのかもわからぬうちにオブリビオンへと葬り去ってやれ」
セロ流の情けのかけ方なのか。
しばし躊躇をみせたRioはグレートソードに手をかけ、かつてはネロスの弟子であった女の前に身を躍らせました。
「チッ 人の話を聞いていないのか 無茶をしやがる」
従士の蛮行に遅れをとるまいと。
セロもまた抜き放つミラークの剣を頭上高く掲げ、石畳を後方に蹴り出しました。
「おのれ ネロスの手下共めが! どこまでも私の邪魔をするつもりか!」
以前は知性に富み分別もわきまえていたに違いない女魔術師の赤い双眸は今や憎悪と狂気に縁取られ。
ハートストーンに侵された身も心も最早回復の兆しはなく。
せめて正面より引導を渡してやろうとRioは己の姿を灯火に晒したのでした。
グレートソードの刃がイルダリの灰青色の肌を切り裂くも、防御向上系の変性魔法を巧みに操るウォーロックの守りは堅く。
抗うダンマーの女魔術師の放つサンダーボルトがじわじわとRioの体力を削ぎとってゆきます。
大剣を鞘に収め回復魔法を唱える従士からイルダリの注意を逸らすべく。
一際派手なモーションでセロは強打を仕掛けます。
まんまとセロの策にはまったハートストーンを体内に宿らせる女魔術師はサンダーボルトのターゲットをRioからセロへとすげ替えました。
「そうだ 貴様の相手はこの私だ」
間隙を縫うセロが炎の精霊を召喚するのを見てとるやイルダリはギリリと歯軋りを鳴らします。
「精霊召喚が魔術師だけの専売特許ではないと理解できたか」
振りかぶるイルダリがもう一度呪文を唱えようと両手を挙げた刹那、フレッシュ効果を失った女魔術師の腹部にアポクリファで研磨された暗緑の刃が突き立てられました。
「ぐうっ・・・私は死なない・・・決して死にはしない! ハートストーンが我が身を守ってくれ・・・る」
「こいつの心臓を掴み取れ!」
セロが身を引くと同時に進み出たRioの右手がむき出しのまま拍動を続けるイルダリのハートストーンに手をかけます。
「さよならイルダリ」
そしてそのまま一息に禍々しさを伴う朱色の心臓を抜き去りました。



以上でドラゴンボーンサブクエスト『旧友』終幕となります。

Rion○idで以前こなしたときはあっという間に終わってしまった記憶があるのですが、ストーリー仕立て&キャラメイクを盛って描いてみると、
「随分長丁場に感じるなぁ」
というのが正直な感想でした。

今回の『旧友』ですがかなり皮肉たっぷりなタイトルではないかと個人的には思っております。
ネロスと彼の元弟子イルダリとの関係が既に宿敵となってしまっているにもかかわらず、揶揄を込めて“古き友達”というタイトルになっている辺り、
「TESシリーズのシニカルな部分が反映されているなぁ」
と苦笑してしまいます。
とはいえTESのクエストは暗いイメージのものばかりではなく、ほっとなごんだり感動したりというタイプのものも散りばめられておりますのでご安心くださいませ。
ただタイトルだけを見て、
「これはきっと後味の良いクエストに違いない」
「後味が悪いクエストや途中経過で気分が悪くなるクエストはできるだけ避けたいけれどこのクエストなら大丈夫そう」
などと早合点してしまうととんでもない結末が待ち受けているかもしれません。

イリダリの棺内には沈静の杖の他にわかりにくいとは思いますがハートストーンも入っています。
このハートストーンを入手しない限りクエストは進みませんのでご注意ください。
小桜はハートストーンに気づかず15分ほど辺りをさまよいました。

ストーリー内ではカットしてありますが、実はマスター・ネロスは以前は弟子であったイルダリについて以下のような口上を述べていたりします。
「イルダリは生きているのだな 私から隠れられると思ったらしいがそうはいかん! 彼女は今ハイポイント塔に陣取っている あの忌々しいハートストーンを胸から引きずり出してやってくれ」
「イルダリがどのように死んだのかをおもしろおかしく聞かせるのだぞ」
さすがは自身の研究のためなら他者を道具のように扱う大魔術師マスターウィザードさまであります。
「マスター・ネロスもメイビン・ブラック・ブライアも、ちょっとは痛い目みた方がいいのではないか(-ω-;)?」
などと思ってしまうのは小桜だけではないような気がするのですが、いかがなものでしょうか。

次回Skyrimはドラゴンボーンミニクエストから『レイブン・ロックにある隠されたエンバーブランド・ワインを見つける』をお送りする予定です。
ネタバレ・妄想・創作等含まれると思われますが、よろしければぜひまたお立ち寄りくださいませ(〃´・ω・`)ゞ

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Skyrim・デスブランド:後編(´;ω;`)

“ソルスセイム一豊富な唯一の埋蔵物”だと。
笑わせる。
見たところこの場所は何世紀も前に空っぽになっている。
スタルリムにはかなり値打ちがありそうだが、手持ちのつるはしでは削り取る事もできない。
だが、何か見落としているという感覚も捨てきれない。
この部屋にはわずかに隙間風が吹いている。
・・・秘密の通路か?
あの山賊どもが完全に姿を消すまで籠城していたが、調査を続けるとするか。
どうせ他にできる事もないのだ

“破れたメモ”



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作が含まれますので、苦手な方はスルーお願いいたします。
PC&NPC間の会話にはゲーム内で実際に使用されている会話も含まれますが、創作も含まれますので、ゲーム内の台詞だけ知りたいとおっしゃる方は直接ゲームをプレイすることをお勧めいたします。
またカラー外部分はほとんど創作パートとなっておりますので、「創作苦手(´・ω・`)」とおっしゃる方は飛ばし読みしていただけますなら幸です。



ウィンドヘルムの波止場に降り立ったRioはその足でソリチュード行きの馬車に跳び乗りました。
できる限り急いでほしいと通常の2倍以上の硬貨を御者に握らせた後、崩れるように荷台に倒れ込んでゆきます。
もしもヴィルカスが重症だったら、昏睡状態だったりしたら自分を許せないと泣き崩れるRioに、少し眠るようボルガクがたしなめます。
「ソルスセイムを出立して以来 いやそれ以前から何も口にしていないじゃないか せめて飲み物だけでも摂れ 仮眠をとるべきだ ソリチュードが見えたら真っ先に起こしてやろう」
何よりそんな取り乱し方ではプラウドスパイヤー邸とやらに到着してもまともにパートナーの看病ひとつできやしない。
従士に叱咤を浴びせかけるボルガクの眼差しは真剣で。
いっしょにソルスセイムを発った彼女こそ十分な睡眠も食事も摂れていないことに思い至ったRioは小さくうなずくとそのまま眠りの淵に落ちてゆきました。

ソリチュードに馬車が到着するや否や、つまづきそうな勢いで駆け出したRioはヴィルカスの名を呼びプラウドスパイヤー邸の扉を開け放ちました。
キッチンにジョディスの姿は見当たらず。
もしや寝室で眠るヴィルカスに付きっ切りでいなければならないほど事は深刻なのかと。
震える身体を左手で抑え蒼褪めた表情で階段を駆け上がります。
寝室の扉の先に愛しい者の姿はなく。
「ヴィルカス・・・」
(まさかあたしが到着する前にソブンガルデに・・・!?)
最悪の事態が頭をかすめ眩暈と共に耳鳴りが鳴り響きます。
立ちくらみに耐えきれず崩折れそうになる身体を力強い片腕が抱き止めました。
覗き込む強い意思を持った眼差しに肩にはかからないほど切りそろえられた黒髪。
それはあれほど逢いたいと願った恋人の姿で。
ぼやけた視界に映るパートナーの頑強な四肢は透き通ってはおらず、差し伸べた指先に触れる首筋は温かく確かな拍動が感じられました。
ヴィルカスの後ろには小首をかしげるソフィとルシアの姿もあり。
「そんなに連呼しなくても ちゃんと聞こえている」
恋人の腕に身を任せるRioは思わず安堵のため息と共に一筋の涙をこぼしました。
「もう涙も出ないって思ってた・・・」
掠れた声音でただいまと囁くとRioは触れたくてたまらなかったヴィルカスの広い背に腕を回し、幼子のように夢中になってしがみつきました。
「右腕はまだ完治していない そうしがみつくな」
はっとして紺碧の瞳を見開くRioは痛みに顔をしかめ苦笑いするパートナーをまじまじと見つめます。
それから熱を帯びたヴィルカスの右腕に両手を添え治癒の呪文を唱えました。
骨折しているが直に治ると綴るヴィルカスの言葉を継いで。
「西の要塞のオークらとそれは派手にやり合って怪我を負ったのです」
そう説明するジョディスが階下より姿を現しました。
「西の要塞のオーク?」
「ええ確かモル・カズグールだったでしょうか」
ウィンドヘルムの酒場ニューグニシス・コーナークラブでRioの置手紙を入手したヴィルカスがモル・カズグール要塞へ向かったのは3週間ほど前だったとジョディスは語ります。
「せめて同胞団の仲間に助けを求めればよかったのですが 捕らわれの身となっているに違いない従士様を一刻も早く救い出すべく単独で乗り込んだ結果がこの有様なのです」
肩をすくめてみせるジョディスに失策だったとヴィルカスもややふてくされた風情で一瞥をくれます。
「俺の早とちりだ 結局お前があのオーク要塞を訪れた形跡はなかったからな」
そう独り言のようにつぶやくヴィルカスの左手に握られた手紙を目ざとく視界に捕らえたRioは、思わずパートナーの掌から紙片を奪い取りました。
手紙の内容に目を通すや目をしばたたかせ。
Rioは背後に佇むモル・カズグール一族の令嬢にしてオークの女戦士を振り返ります。

「受け取るはずだった手紙が間違っていた それが真相だな」
ため息をつき眉をひそめるヴィルカスを前にしてRioとボルガクが同時にうなずいてみせます。
ウィンドヘルムにおいて初対面ながらも意気投合したRioとボルガクはソルスセイムへの出立を前にそれぞれの思いを込めた手紙をしたためたのでした。
Rioはいずれ合流のためウィンドヘルムに立ち寄るであろうヴィルカス宛に。
ボルガクは自らの嘘偽りのない現在の思いを綴った手紙を父ララック宛に。
しかし泥酔しすっかりできあがっていた二人は共に宛名を記すのを忘れ。
酔っ払い娘らがしたためた2通の手紙を預かったニューグニシス・コーナークラブの店主アムバリス・レンダーは宛名のない手紙の宛先を違えて配達員に手渡してしまったのでした。
かくしてヴィルカスに渡るはずだったRioの手紙はララック族長へ。
ボルガクが父に送るはずだった手紙はヴィルカスの許へと送られてしまいました。
Rioの手紙の内容を要約すれば、早くヴィルカスに逢いたい、また二人でソルスセイムを旅できるのが楽しみだというもので。
娘ボルガクからの手紙としてこの文面を目にしたモル・カズグールの族長ララックの怒りはすさまじく。
あろうことか娘はどこの馬の骨とも知れぬノルドの男にたぶらかされ、しかもソルスセイムなどへ恋の逃避行を企てていると思い込んでしまったのです。
対してボルガクが父親宛にしたためた手紙の内容はといえば、もう心を偽りモル・カズグール一族の犠牲になるのはまっぴらだ、自由になりたいなどというもので。
文面から察するにRioはオーク一族の厄介事に巻き込まれ救いを求めている。
そう判断したヴィルカスはただちにモル・カズグール要塞から相棒を奪還すべく単独での攻撃を仕掛けたのでした。
ヴィルカスの襲撃の苛烈さに怯む様子もなく果敢に抵抗を試みるモル・カズグールのララック族長とその一族達。
双方の戦いは3日3晩続き、結局決着のつかないまま満身創痍のヴィルカスは駆けつけたジョディスと帝国軍に所属するアルディス隊長、加えて彼の部下らに取り押さえられプラウドスパイヤー邸に強制連行されてしまいました。
互いに負った傷も決して浅くはなく。
疲れ果て昏々と眠り続けるヴィルカスとララック族長。
それから数日かけたモル・カズグールサイドとの交渉を経てアルディス隊長が掴んだ情報は実に奇妙なものでした。
モル・カズグール一族はララック族長の娘であるボルガクの居所を探しているにすぎず。
Rion○idなどというノルド娘を監禁した憶えはないと言い張ります。
むしろボルガクと密通しているのであろうヴィルカスこそがララック族長の娘をどこかにかくまい隠しおおせているのではないかと疑っているようでした。
一方意識を回復したヴィルカスにモル・カズグール一族との諍いの原因を問いただしたところ、拘束されているに違いないRioを救出するためだった。
イスミールにかけて、ボルガクなどというオーク娘に心当たりはないと。
これまた嘘偽りを騙っているようにも見えず。
こうなれば双方にとっての争いの原因となったRioとボルガクの行方を辿るしかない。
しかし2人は今どこにいるのか。
思案に暮れるアルディス隊長にジョディスが一筋の光明を与えました。
「もしも手紙そのものがまやかし 偽物だとしたら?」
いくら両者頭に血が上っているとはいえ意見の食い違いが甚だし過ぎる。
何より手紙の内容そのものが従士らしくない。
「従士様はどのような窮地であれ いえ絶体絶命の窮地であればこそ いたずらにパートナーを危険に誘い込むような手紙を送ったりはしません」
未来のパートナーの言葉にうなずいてみせるとアルディス隊長はすぐに手の空いている者にRioとボルガクの居場所を突き止めるよう命を下し、自らも寝る間も惜しんでの捜索に乗り出しました。
手紙に寄ればララック族長の娘がヴィルカスとの再会を期していた地はソルスセイム。
おもむろにジョディスはペンを取りました。
二人の手紙が偽りのものであったとしても現在残されている手掛かりはこれしかない。
無駄かもしれないけれど探りを入れてみる価値はありそう。
ジョディスはボルガクというオーク女性がしたためたという手紙の内容に注目し、ボルガクかRioの足取りをつかめないものかと。
ソルスセイム行きの船に乗船するという配達人に二人に宛てた手紙を託しました。
ジョディスの予感は的中し、ソルスセイムで冒険を続けるRioの手元に無事忠実なプラウドスパイヤー邸執政の手紙が届けられたというわけです。
「ヴィルカスが重症を負ったって・・・(´;ω;`)」
「嘘ではありませんわ 実際2週間ほど前まではひどいものでしたし このまま従士が姿を現さなければあなたの勇猛果敢な重装戦士はモル・カズグール一族に再戦を挑んでいたことでしょう」
ジョディスが忌憚ない言葉を並べます。
「そんな状況すら知らずあたしソルスセイムを暢気に旅していたわ・・・」
「手紙の誤配達などとは思いも寄らなかったからな」
仕方がないとため息をつきながら今にも泣き出しそうな相棒の頭に自由になる左手を添えるヴィルカスは、お前が無事ならそれでいいと笑みを湛えました。

久しぶりの家族団欒の夕食を終えた後、地下に毛皮にシーツ、毛布にマント等防寒具を持ち込み簡易ベッドをこしらえたRioは準備したボルガクの寝床の隣にもう1セット寝床を整えます。
「客用ベッドがないからってこっちに無理して付き合ってくれなくてもいいのに」
伴侶とベッドを共にしなくても構わないのかとのボルガクの問いかけに、それは大丈夫だからとRioも屈託のない笑みで応えました。
「まあヴィルカスも傷を負った身体では相棒を満足させてやれそうもないから気にするなとか言っていたが お前達人間はベッドの中でも格闘の訓練に勤しむのか?」
箱入り娘に違いないモル・カズグール族の令嬢。
おそらくは意図してではない赤裸々な質問に絶句し真っ赤になるRioなのです。
やがて頬を染めながらも互いを愛おしむ者達の営みについてたどたどしく説明するRioを見つめながらボルガクは、
「いつか私もそうなりたいと思う誰かに出会えるのだろうか」
ぽつりそうつぶやきました。

翌朝Rioが目覚めると簡易ベッドの隣はもぬけの空で。
毛布の上には感謝を綴る一通の手紙が残されていました。
父の許へ一度戻るつもりだ。
一族の繁栄のためだけの結婚はできないと正直に打ち明けようと思う。
またいつの日かお前と冒険がしたい。
今度はハイロック辺りはどうだろうか。
課せられた運命に抗いたければ自ら行動を起こすべきだとお前は身を持って教えてくれた。
恋も生きがいも、たとえ回り道になろうとも自らの力で掴みとってみせる。
ボルガクの決意の込められた手紙を胸にRioはエールを送るのでした。


ドラゴンボーンサブクエスト『デスブランド』後編

「ほほう それで私を雇いたいと? そいつは構わないが安くはないぞ」
ソルスセイムのレイヴン・ロックの酒場レッチング・ネッチにて。
テルドリン・セロの前に佇むRioは、やっぱりやめておこうとつぶやき、一度はテーブルに置いたセプティム金貨の袋を回収するや踵を返します。
全快とはいかないパートナーの代わりとして臨時の従者役を雇うべく交渉を切り出してはみたものの、セロのどこまでもマイペースで自信家な、そして崩れぬ不敵な笑みに一抹の不安を感じ前言撤回するRioなのです。
「おいおい まあ待て!」
機敏な身のこなしで立ち上がるとセロはRioが容易に立ち去れないよう壁際へと追い詰めました。
「このテルドリン・セロは剣と呪文が使え 技も冴え渡っている 私を雇ったらびっくりするぞ」
ダンマーにしては長身のセロにはいうにいわれぬ迫力があり。
ちゃんと働いてくれるのなら雇ってもいい、ただし規定の料金以上支払うかどうかはこれからの働き次第だと。
Rioはムッとした表情で言い返します。
足下を見られるわけにはいかない。
雇う側はあくまでもこちらだ。
睨み返す青い瞳の歳若いノルド娘をさも愉快だと言わんばかりに眺め遣るセロは、刹那、それまで浮かべていた傲岸な笑みを収めました。
そして真顔となりRioが握り締めるセプティム金貨の袋に手をかけます。
「契約成立だ」

新たな従者テルドリン・セロに道先案内を頼み、向かった先はハクニール・デスブランドの遺品が眠ると考えられるギルデンホル墓地でした。
「ここに来るべきじゃなかったな!」
入り口にたむろする強奪団の悪漢2人の攻撃に即座に反応し。
炎の精霊を召喚するとただちにセロは近接攻撃に移ります。
Rioに向かって振り下ろされた敵の斧がその身体に届く暇すら与えず。
炎の精霊のファイアーボールとセロの構える剣が強襲者の肉体を苛んでゆきました。
新しい従者のそつのない見事な立ち回りにより悪漢らは続けさまに地に倒れ伏し。
「何をぐずぐずしている 中に入らないのか?」
呆気にとられ立ち止まるRioを振り返るセロが軽薄な笑いを滲ませます。
それからボスはお前だろうと先導を促しました。
「自己ピーアールが尊大過ぎて 腕前はそれほどではないのではないかと疑ってたわ(○´゚ω゚`)」
そう正直な感想を綴るRioに。
「私はよく働くぞ なんなら夜のベッドの上でも性能を発揮してやろうか」
などと。
とんでもない軽口が飛び出します。
Rioの瞳に浮かぶ感動の眼差しは一瞬にして掻き消され、やや蒸気させた頬を膨らませて。
新しい従者を一睨みすると墓地入り口の扉に鍵を差し込みました。

入り口すぐのところで息絶えた冒険者を発見です。
死体の傍にはつるはしが投げ出されています。
事切れた冒険者の手には破れたメモが握られ。
Rioはそれを取り上げました。
(部屋にわずかな隙間風・・・?)
食い入るようにメモを見つめるRioの背後から手を伸ばし従士の手元のメモを掠め取るセロなのです。
「秘密の通路とは探究心をそそられるじゃないか」
もちろん宝物に出くわすまで戻るつもりなどないのだろうと。
挑発めいた口調で煽るセロに、当然と言わんばかり、Rioも辺りを見回します。
冒険者の遺体の正面奥にはスタルリムによって閉ざされた岩壁が行く手を遮っているようです。
グローヴァー・マロリーより貰い受けた古代ノルドのつるはしを振り上げ、Rioは仄青く透き通る壁面にその切っ先を突き立てました。
「邪悪な生き物の巣窟ではあるが苦労に見合うだけの富は得られそうだ」
スタルリムが削り取られていくさまを満足そうに眺めるセロはやがて目にするであろう突破口を予感し舌なめずりを見せます。
ところが現れたのは動きを止めたドラウグル一体であり。
宛が外れたとばかりRioとセロはしばしその場に立ち尽くしました。
「隙間風か」
すぐさま元来た通路を辿るやセロは対面のスタルリムに目を付けます。
「こっちも掘ってみろ」
セロに促されるまま対面のスタルリムを穿つと、やがてその先に通路が出現しました。
先を急ぐRioに遅れをとるまいと。
剣の柄に手をかけるセロもまた隠密体勢で後に続きます。
次の扉にも鍵が有効であることを確認したRioは再度デスブランドの篭手と共に発見された鍵を使用します。
音もなく開け放たれる扉を抜けると、眼前には金銀財宝の山に宝箱という夢のような光景が広がりました。
まずは手近なところで宝箱の中身を物色しよう。
蓋を開けたRioの背後で鉄格子の降りる音が響きました。
「これで退路は断たれたわけか」
鉄格子周辺を徘徊し、解除装置らしきものを求め調査を開始するRioの様子を見守るセロがふふんと鼻を鳴らします。
結局解除装置の類は見当たらず。
前進するよりほか路はないと観念するRioなのです。
「こうなったらここのお宝すべて手に入れて生還してやる(`・ω・´;)グルルル・・・!」
狼狽しつつも強気な従士の発言に、
「期待しているぞ」
と。
合いの手を打つセロなのでした。
室内すべての金貨と宝石を回収したRioはステルス状態を保ち先行して行きます。
階段を下りた先にホールを認め、ソロソロと忍び足で突き当たりの白骨化した遺骸に近寄って行きます。
「このまま平穏に終わらせてくれる雰囲気ではないな 戦闘に備えろ」
そう耳打ちするセロにRioもゴクリと唾を飲み込みうなずきます。
デスブランドの遺体と思しき白骨脇に置かれたハクニールの宝剣を手にした途端、辺りに地鳴りが響き渡りました。
「愚かな定命の者め! 死者から逃げおおせられると思うのか!」
突如顕現したデスブランドの亡霊がRioに向かって襲い掛かるのを待たず。
剣を手にすでに構えの体勢で待機していたセロが迎撃に当たります。
セロの右手に回りグレートソードを抜き去ったRioが強烈な一撃を亡霊の身体に浴びせかけました。
「お前はここでは歓迎されていないのだ」
「死者の中に生ける者がいるとは」
デスブランドの命令を受けた乗組員の亡霊が出現しては四方八方から攻撃を仕掛けてきます。
きりがないなと舌打ちをしつつも次々に敵を斬り伏せるセロ。
従者に隣接し、Rioも敵を迎え撃ちます。
「雑魚はこっちに任せろ! お前はデスブランドを討て!」
セロの呼びかけに小さくうなずくやRioは親玉であるデスブランドの姿を捉え追撃を開始しました。
「いいぞ! そのまま喰らい付け!」
激しい乱戦の狭間でありながらニヤリと笑みを湛えるセロは鍔で敵の攻撃を受け止め引導を渡します。
それから間隙を縫い炎の精霊の召喚を果たしました。
何体の敵を斬り捨てたか。
肩で息をするRioの前に瀕死のデスブランドが降り立ちます。
振り下ろされる獰猛な刃をかわし仰け反るRioの視界に赤い瞳に闘士を燃やす熟練の傭兵の姿が過り。
仄暗いホールに剣光が閃いた刹那デスブランドの亡霊は灰燼と化しました。
「やっ・・・た?」
「ああ上出来だ どうやら生きて脱出できそうだな」
通過して来た通路の先で鉄格子の外れる音がします。
ハクニール・デスブランドの亡霊だったはずの灰の上に一振りの剣が煌いていました。
デスブランドの操った二振りの剣の1本だろうとセロがつぶやき赤く鼓動する曲刀を拾い上げました。
そして白骨死体の傍にあった剣はおそらくブラッドサイズの方だろうと解説を入れます。
「両刀使いだったといわれるデスブランドが振るう2つの秘剣の逸話は有名だ 狙った獲物を衰弱させると伝えられているな」
切り裂く相手から体力を吸収し敵の防御を弱体化させるブラッドサイズ。
マジカを吸い取り魔法防御を解呪してしまうソウルレンダー。
敵と対峙すれば一体どれほどの威力が発揮されるのか。
まるで生きているかのように赤と青に脈打ち輝く二振りの曲刀を交互に眺めるRioは、セロにデスブランドの剣を使ってみないかと持ちかけます。
「おいおい従者の適正は正確に判断しろよ 私がいつ両刀を使った? 性的嗜好もそうだが私は夜伽の相手は女 武器は右手だけに片手剣と決めている もしも今回のことで褒美を取らせるという気があるのなら荷物の隙間から顔を覗かせているそいつをいただこうじゃないか」
セロが興味を惹いたのはミラークの剣でした。
「そいつは揃いじゃなくとも威力を発揮するのだろう?」
自らを有能と自負するダンマーの傭兵は、さあミラークの剣をよこせとばかり詰め寄ります。
「あまり推奨できない剣だけど・・・(´・ω・`)」
おずおずとRioが差し出す剣からは暗緑色のぬめりを帯びた禍々しい瘴気が漂っていました。
この剣はアポクリファで鍛え上げられた剣であり、手にした者を破滅へと導くかもしれない。
それでも構わないのかと。
脅しにも似た注意を添えるRioの真剣な表情を一笑に付して。
セロは相変わらずの軽口で返答に応じます。
「剣も人も癖があるほど忌み嫌われるものさ だが使いこなせさえすれば心強い唯一無二の武器となり味方となる」
それからどぎまぎと身体を硬直させるドラゴンボーンの眼前に悠然と身を乗り出したセロは、
「どうだ従士 ミラークの剣を操る従者を使いこなしてみないか」
不敵で不遜な赤い眼差しを己の従士に注ぎました。



以上でドラゴンボーンサブクエスト『デスブランド』後編終了となります。

TES5で最強のフォロワーの一角と呼び声高いテルドリン・セロを迎えての新展開。
このフォロワー、口も達者だが傭兵としての能力もすばらしいということですのでいっしょに旅をするのが楽しみだったりします。
ゲーム内のセリフなどで読み取れるテルドリン・セロの性格はもう少しクールでおとなしめなのかもしれませんが、小桜風味ではややおちゃらけ混じりの自信家となってしまいました。
軽薄気味だけれど腕はたち、いなせでちょっぴりセクシーというのがイメージなのですが、
「うちのセロ像とぜんぜん違うよ(`・ω・´)!」
とおっしゃる来訪者さまには先に平謝りしておきます。ゴメンナサイ
でも、
「これがうちのセロです」
と強引に描いちゃうのが小桜流だったりします。ゼンゼン ハンセイ シテナイ
本人はとても楽しんで描いているので大目に見ていただけますならうれしいのですが。

スカイリムの世界ではフォロワーが多数存在し、リアリティを重要視するのであればあまり見ず知らずのフォロワーを次から次へとすげ替えるなどというのはありえないことかと思います。
とはいえせっかくフォロワーがこれほどたくさんいるのですし、それら多くのフォロワーをスルーしてしまうのももったいない。
何よりRioの生涯において出会いと別れは切り離せるものではなく、むしろもっと多くの人々と関わりを持ちたいということで。
この辺りも含めてRioの冒険や生き様を楽しんでいただければと思います。

ちなみにセロの装備は15PTスタミナ吸収効果の伝説級ミラークの剣、炎&雷撃36PTダメージ追加効果の伝説級ドラゴンの骨の弓、ダメージ47%軽減&体力72UP効果のドラゴンスケール盾、デスブランド装備1つにつきスタミナ15UP効果の伝説級デスブランドの鎧、二刀流にするとデスブランド装備1つにつき片手攻撃力が10%UP効果の伝説級デスブランドの篭手、デスブランド装備1つにつき持ち運び重量10UP効果の伝説級デスブランドのブーツ、冷気耐性50%UP効果の首飾り、雷耐性54%&片手武器ダメージ47%UP効果のダイヤモンドの金の指輪となっております。
なぜかセロは水中呼吸可能&デスブランド一式装備のときのみ防御100UP効果が付く伝説級デスブランドのヘルムだけは装備してくれません。
どうあってもキチン装備で顔を隠したいらしいのです。

パーフェクトタッチなどで無理矢理キチンの被り物を剥がしたセロの素顔をSS集などで見せていただいたのですが、無精髭でモヒカンの赤い瞳に戦化粧の灰青色のお顔が精悍な素敵なナイスガイでした。
ただでさえ超人級の傭兵テルドリン・セロなのですが、装備のほとんどを伝説級にしちゃったので、もう向かうところ敵なしの強さ!?
彼の活躍に乞うご期待というところでしょうか。

次回Skyrimはドラゴンボーンサブクエスト『旧友』をお送りする予定です。
ネタバレ・妄想・創作など含まれると思いますが、「いつものことじゃない|ω・)」とおっしゃる皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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Skyrim・デスブランド:中編((((;´・ω・`)))

デスブランドの遺品の装備集めのためRioとボルガクはソルスセイム島沿岸を南に西にそして北に奔走します。
すべての遺品が揃うというところで1つの鍵を見つけました。



本日も『Skyrim(XBOX&PS3&PC版コンシューマータイプRPG(゚ー゚*?))』をお送りいたします。

ネタバレ・妄想・創作が多々混在しておりますので、苦手な方はスルーお願いいたします。
PC&NPC間の会話にはゲーム内で実際に使用されている会話もありますが、創作も含まれております。
ゲーム内の台詞だけ知りたいとおっしゃる方は直接ゲームをプレイしてご自身でお確かめくださいませ。
またカラー外部分のほとんどは創作となっております。
「創作ダメ絶対(´・ω・`)」とおっしゃる方は飛ばし読みしていただけますなら幸です。



デスブランドの遺産が隠されているらしい次なる場所。
デスブランドの宝の地図に記されたx地点に指針を定め、テル・ミスリンを出立したRioはレイヴン・ロック西の入り江を目指します。
夜も更けて到着した宿屋レッチング・ネッチにて。
遅い夕食にありつこうかと扉をくぐり歩き出したRioの耳にダンマー男性の声音が過ります。
「オークといっしょにいてくさい臭いが染み付いたりはしないのか」
椅子の背もたれにだらしなく身体を預けるキチンの鎧にゴーグルらしきいでたちの灰青色の肌を持つ男はグラス越しにRioとボルガクを睨めつけ不敵な笑みを浮かべました。
その途端、つかつかと大またで歩み寄るボルガクが従士を押し退け、キチン鎧の男の胸倉を掴み殴りかかります。
「おおっと口より先に手が出るのはオークのお家芸だったな 忘れていたよ」
「私のどこから異臭がすると言うのだ!?」
鼻先をかすめるボルガクの拳を間一髪で避けながら嘲笑うかのごとくダンマーの男は言葉を遮ります。
「ふむ確かに臭いはしない お前はちゃんと風呂に入っているようだ」
「ほざけ! この無礼千万なダンマー野郎が!」
続けさまに繰り出されるボルガクのパンチを右に左に受け流し、ダンマーの男はRioにその赤い眼差しを注ぎました。
「傭兵のテルドリン・セロだ 金さえ払えばこの短気なオークの代役を務めてやろう」
軽口を叩きつつも本気のボルガクの殴りをかわし続けるテルドリン・セロ。
その身のこなしに感服するRioが苦笑を返します。
「機会があればお願いするわ(〃▽〃;)」
未だ鼻息の荒いボルガクの腕を取り階段下に向かうRioの背後を見つめ。
「モロウウィンドで最強の戦士が味方につくのだぞ しかるべき金貨を準備して迎えに来い」
深々と椅子に腰を下して。
ボルガクの襲撃を逃れたスジャンマを喉に流し込みながらセロはもう一度朗々とした張りのある声を店内に響かせました。


ドラゴンボーンサブクエスト『デスブランド』中編

「モル・カズグール一族をそこらの夜盗や山賊オークどもといっしょにするなど言語道断! 無礼千万!」
翌朝早くソルスセイムにおいての住居となったセヴェリン邸を出発したボルガクは昨夜のセロの暴言を思い出し地を蹴り足を踏み鳴らしました。
それから一呼吸置き、傍らを歩く小柄なノルドへと視線を移してゆきます。
「私といっしょではお前に迷惑がかかってしまうのか?」
オークを蔑むダンマー男に気後れなどはしない。
けれども政略結婚に疑問を持ち、行き場を失い、途方に暮れていた自分を未知の世界へ導き、冒険へと連れ出してくれた恩人であるRio。
傍らを歩くその従士がオークという種族に嫌悪を持ち不快に感じているのならば潔く身を引こう。
男勝りな見かけや口調とは裏腹に繊細な一面を持つボルガクは歩を緩め、Rioの顔色を覗いおずおずと問いただしました。
「不快だなんて思ったこともないわよ」
歯切れの悪いボルガクの問いかけが終わるか終わらないかの内にきっぱりそう告げて。
そんな風に感じているならいっしょに旅などしていないと。
Rioは屈託のない笑みを見せ、海岸線に向かって走り出しました。

海岸線から北上しかけたその瞬間、重装備に身を包む強奪団のリーダーらしきカジートが襲い掛かってきました。
「どうせ貴様らもデスブランドのお宝目当てなのだろう」
口汚く罵り斧を振りかざすカジートをボルガクとの連携で斬り伏せると後続する弓使いに挑みかかります。
飛来する矢羽を凌ぎ。
敵の左手からはボルガクが、右手からはRioが挟撃を仕掛けるや強奪団の最後の一人はあっけなく地に倒れ伏しました。
流れる血潮が砂浜に吸い込まれるのを一瞥したオークの女戦士が辺りを見渡します。
すると屍を晒す賊を隔てた海岸寄り、枝葉を失った古木に隠れるように掘り出された宝箱を発見です。
「こっちに来てみろ」
手招きするボルガクにうなずき返しRioは砂浜を踏みしめました。
精鋭の鍵を開錠し、覗き込んだ箱の中には幾度も死地を切り抜け血を浴び続けたに違いない青光りのするスタルリム製の鎧が供えられていました。
「デスブランドの装備に違いなさそう|ω・)」
「ほう 希代の海賊の遺品を1つ身にまとう毎にスタミナが増加していくのか 必殺技は放ちやすくなるが」
そう感想を述べたボルガクは重装備主体の自分には軽装備であるデスブランド一式は魅力に乏しいと本音をもらし、興味をなくしたかのように立ち上がりました。

ソルスセイム西を海岸線沿いに北上して行く途中、強奪団と果敢に戦っていた野良犬を助け、海岸線で船を待つペルヴァアスらを襲うドラゴンを討伐します。
ペルヴァアスらの顔には見覚えがあり。
それはかつてミラークの呪縛によって祠の建設に使役されていた人々であることに気づいたRioは思わずベルヴァアスと彼の仲間達に近況を尋ねました。
なぜソルスセイムにこれほど長い間滞在していたのか記憶がないと語る彼らに、きっと長い夢を見ていたのだと。
Rioは曖昧に言葉を紡ぎます。
ウィンドヘルムに戻らなくてはと口々に綴るペルヴァアスらの航海の安全を祈願して。
Rioは別れを告げました。
滝を右に臨み、ネッチの親子の傍らをすり抜け、寄せては返す波打ち際を歩いて行くとやがてデスブランドの宝の地図に記された最後の地点に到着です。
「この辺りのはずなんだけど(-ω-;)」
「どうせまた強奪者らがたむろしているのだろう」
グレートソードを抜き、身構え辺りを見回すRioの前方より3体のリークリングが走り寄って来ます。
ちらりと落とした視線の先を宝箱がかすめ、宝箱を囲む干潟から突如マッドクラブが躍り出ました。
矢庭、迎撃体制を整え敵を待つRioとボルガクの眼前で思いがけない光景が展開されました。
マッドクラブとリークリングが互いに戦闘を開始したのです。
成り行きを見守るRioに倣いボルガクも一旦は引き絞ったボルトを再び矢筒に収めました。
一時の戦いの後、軍配はリークリングに上がり、勝利をもぎとった彼らは今度は徒党を組んでRioに襲い掛かりました。
「チッ やはりカニごときでは二つ足の
ゴブリンもどきには勝てないか」
このゴブリンもどきはリークリングと呼ばれているのだと説明を加え、すでに抜き去ったグレートソードを翻すRioがその内の1体を仕留めます。
群がる残り2体に続けさまにボルトを撃ち込んでゆくボルガク。
ノルドとオーク、二人の女戦士らの共闘により勝敗は一瞬で決されました。
宝箱を解くと中にはデスブランドの遺品と思しきスタルリム製の篭手と鍵とが納められていました。
「どこの鍵かしら|ω・)?」
みすぼらしくも興味をそそるその鍵がデスブランドの最後の秘密へ通じるギルデンホル墓地のものであることを教えてくれたのは意外な人物でした。

「どうした 冒険に行き詰ったのなら助言を与えてやろうか?」
レッチング・ネッチの主ゲルディス・サドリにデスブランドの遺品と共に発見した鍵について何か心当たりはないかと尋ねるRioの背後から聞き覚えのある声がかすめ通りました。
現れたダンマーにしては長身のその男は馴れ馴れしい風情で口を挟んできます。
皮肉を帯びた物言いに無造作でありながら隙のない気配。
それが誰のものであるかを悟ったRioは、その灰青色のしたり顔を更に蒼く染めてやろうと向き直ります。
「テルドリン・セロ あなたにこの鍵がどこのものかわかるって言うの(`・ω・´)? ゲルディスデスラ ワカラナイッテ イウノニ」
こんな口だけのダンマー男にわかってたまるものかとボルガクも薄ら笑いを浮かべます。
Rioの突きつける小さな鍵を見つめるセロの赤い眼差しが店内を彩るランプの炎に照り返りました。
相変わらずの不敵な笑みは消えず。
「ギルデンホル」
鍵の表と裏を一通り眺めたセロはおもむろにスジャンマを呷るやそうつぶやきました。
場所はここだとカウンターに広げられたソルスセイムの地図、東部海岸線に浮かぶ小島にフォークを突き立てたところへ配達人が割って入ります。
「ええとRion○id それからボルガク あんたら宛てに手紙の届け物だ」
手渡された手紙の差出人はジョディスでした。
そして宛名はRioとボルガクへの連名となっています。
(ジョディスがなぜボルガクの名前を知っているのかしら? そしてなぜボルガクとあたしがいっしょにいるとわかったのかしら(゚ー゚*?))
首をかしげ開封し文面に目を通したRioの顔色はみるみる蒼褪め。
震える声を振り絞るとゲルディスに今日最後のスカイリム行きの船が出港する時間を問いただします。
「20分後には出航するはずだ おいおい夕食くらい摂って行けよ!」
レッチング・ネッチ店主の呼びかけすら聞こえない様子で波止場へ飛び出して行くRio。
それを追いかけようと手荷物を回収するオークの女戦士。
が、ふいに立ち止まり振り返りました。
「情報に感謝する この借りはいつか返す」
到底感謝の言葉とは思われないドスの利いた声でセロにそう吐き捨て、情報提供者の飲み食いにかかった金額をすばやく目算するとオークの令嬢にして女戦士は相応のセプティム金貨をカウンターに叩き付けました。

※鍵がギルデンホル墓地のものであることはゲーム内ではマップとジャーナルによって明らかになるのですが、それではあまりにドラマ性にも真実味にも欠けるということで、創作といたしましてこちらのストーリーでは数々の冒険をこなしてきたテルドリン・セロに心当たりがあったという設定になっております。

ウィンドヘルムに向かう船上にて。
手紙の内容は何だったのかと訊ねるボルガクに蒼白の面のままRioは震え声で応えます。
「ヴィルカスが怪我を負ったって プラウドスパイヤー邸で療養しているからすぐに戻って欲しいって・・・」
ヴィルカスという同胞団に所属するノルド男性がRioの伴侶であることは出会ったその日に酒場ニューグニシス・コーナークラブで聞かされてはいたものの未だ姿を見たことはない。
ボルガクの脳裏にふとスカイリムの古都に重く垂れ込めた雪曇りの空が甦ります。
確かウィンドヘルムで待ち合わせをしていたが一足先にソルスセイムに渡るからと、置手紙を店主アムバリス・レンダーに託したはずだったが。
「待ち合わせをしていたにしては渡航がいくらなんでも遅すぎるとは思っていた」
「同胞団の任務は突発的に発生することが多いから到着が遅れているのもそのせいだって・・・」
よくあることだから大丈夫だろうと高をくくっていた自分が愚かだったと。
波間を見つめるRioは大粒の涙をこぼします。
失言を恥じたボルガクも口をつぐみます。
それにしても一体何があったのか。
不安と後悔に苛まれるRioは重く垂れ込める闇に包まれた甲板で身じろぎもせず、ただ沈黙のまま暗い波間を見つめるのでした。


以上でドラゴンボーンサブクエスト『デスブランド』中編終幕となります。

「もう『デスブランド』というクエスト自体がおまけになってるですって?」
それは気のせいです|ω・)ハイ・・・
「だって『デスブランド』クエスト ギルデンホル墓地に特攻するまでは単調なんだもの」
と言い訳してみたり。
もちろん様々な脱線はボルガクが自分の運命をどのように受け入れ、また抗っていくのかを描きたかったという純粋な理由からですよ。
決して単調で眠っちゃいそうだったから適当に波乱含みにしてみました・・・とか決してそういう理由じゃないですよ|ω・)b←説得力なし
脱線しないようにしようとすればするほど脱線していくのは業なのでしょうか。
立ち寄って下さった方々が、
「スカイリムってこんなストーリーなんだ!」
と誤解しないでいてくださることを願うばかりです。

本当はもう少しストーリーが創作てんこ盛りで続く予定だったのですが、あ・・・次回も前半特に創作てんこ盛りです・・・ちょうど次回に続くにはいいポイントだったのでぶった切りました。

次回Skyrimはドラゴンボーンサブクエスト『デスブランド』後編をお送りする予定です。
今回同様次回も創作部分が多くなると思いますが、またいつものようにネタバレ・妄想も満載かと思われますが、「それでもいいよ(*・ω・)つ」とおっしゃる皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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